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玉川屋 着物つれづれなるままに
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木枯らし一号

こんばんは、玉川屋呉服店の石井貴彦です。

先週のニュース番組などでは、「木枯らし一号に秒読み・・」
そんな話題が出ておりましたが、
週末の連休前の冷たい風も "木枯らし一号" とはならず
冬の訪れも、もう一歩先のようです。


木枯らし( "凩"とも書きます)は、
秋の終わりまで残った葉も吹き払い、木々を拭き枯らすほどに吹く強い風・・
初冬の季語となりますが
秋の終わりから冬の初めの、季節の移り変わりを感じさせる風ともなります。

現実の事象としての木枯らしは
晩秋から初冬の間に、西高東低の冬型の気圧配置になったときに吹く
風速8m/s以上の北寄り(北から西北西)の風の事とされます。

先週末の冷たい風は、気圧配置や風の向きは条件に合っていたのですが
風速がそれには至らず、木枯らし一号とはされなかったようです。



春には"春一番"、冬の初めには"木枯らし一号"・・
ともに季節替わりに吹く風ですが
なぜ "一番" と "一号" なのでしょうか?

「木枯らし一号」は、
10月半ばから11月末にかけてその年に初めて吹いた木枯らしが
気象庁によって「木枯らし一号」として発表されています。

気象用語として、台風と同じように一号と表現されていますが
それに対しての「春一番」は、もともとが漁師さん達の間での、
船を転覆させるような強い南風を呼んだのが語源のようで
それが公の言葉として定着してきたそうです。



秋風(秋全般の天候としての風だけではなく、秋の情景や事象の変化をイメージさせる
言葉ともなります)
初嵐(初・仲秋の語、 秋の初風から野分けに至る間の、秋を実感させる強い風)
野分け(のわけ 仲秋の語、 野の草や花を吹き分ける風 )
雁渡し(かりわたし 仲秋の語、 十月頃の雁が渡る頃に吹く北からの風)
青北風(あおぎた 仲秋の語、秋の中頃から晩秋にかけての北からの風を呼んだ漁師達の船言葉から。
         北風の一つ手前と言った感なのでしょうか)
木枯らし・凩(こがらし 初冬の語)
北風(きた、きたかぜ 冬全般の季語)

上から季節の順番を追うように並べてみましたが
秋から冬にかけて、同じ風でも、その時期や感じ方によって
呼び名も異なり、色々に表現されてきました。


街中での日々は、毎日が同じように過ぎてはまいりますが
ちょっとした季節の変化を、その時期の言葉として感じてみると
また違った景色に見えてくるかもしれません。

  日々の、時候や歳時記は玉川屋のホームページでも毎日更新しております

   「歳時記 今日はどんな季節」のページ・・・<クリック>
        





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札付け

こんばんは、玉川屋呉服店の石井貴彦です。

今日と明日は、週末のご奉仕市に向けて
出品する着物や帯の札付けに
お店のみんなでかかっておりました。

   01.jpg


ご奉仕品や、半額以下の特価品、
19万8千円や9万8千円の選りすぐりの均一コーナー品など
玉川屋からも、着物や帯
礼装からお洒落着まで、数百点のお品を出品致します。

お品を吟味しながら、赤や黄色のご奉仕値の札を
一点一点に付けてゆきます。


洋服や雑貨は、タグやシールでの値段がお店でも付いてますが
呉服屋はいまだに、和紙や洋紙を紙縒(こより) に編んだ
正札を使って、生地の端に結んで付けてまいります。

値札を付けながら、あらためて一つずつの品を眺めると
私共にとりましても、それぞれに愛着あるお品です。

そんな愛着のあるお品を出し合って、
40軒の呉服屋がお値打ちを競う・・・
そんな【老舗の腕くらべ】が、永年にわたり続く
このご奉仕市の魅力であります。


週末はお天気も良さそうです、
皆様方のお出かけを、是非ともお待ち申し上げております。


   ご奉仕市のご案内は、こちらからご覧下さいませ。title_s.jpg<クリック>

  ■ご入場にはご案内が必要となりますが、
   会期の直前でもあり、郵送も間に合わないといけませんので、
   上記ご案内の地図を参考に会場に直接おいで下さり
   「玉川屋よりのご案内」と、お声掛け下さっても大丈夫です。





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絽刺し

こんばんは、玉川屋呉服店の石井貴彦です。

お客様からお預かりをした
絽刺しの刺繍を刺した布地です。

綺麗に刺繍された柄の部分から
1㎝ほど縁を残して絽の生地を切り抜いて
それを帯や着物の生地に、刺繍して縫い付けます。

   01.jpg

今回は華やかな色遣いの秋のイメージの刺繍でしたので
深いこき色の生地の帯地を染めることに致しました。

生地はシボの大きめな縮緬の生地を使う事にいたしまして
まず、指定の色で帯地を無地染めします。

刺繍やさんと相談しながら、柄の配置や向きを考え
さらに、お預かりの刺繍地だけを使うのか
鈴の輪から紐を流すような
追加の刺繍の柄を加えるのかどうか・・・を
お客様のイメージやお好み、ご予算などと合わせながら
お作りしてまいります。


一つ一つの、パーツが
色々な人の手を経て、仕事や感性が加わることで
素敵なお品となることが、きっと実感して頂ける事と思います。





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お祝い着

こんばんは、玉川屋呉服店の石井貴彦です。

11月15日は七五三の日。

天球の赤道を28に分割した二十八宿から
十五に当たる鬼宿は、万事に吉とされる由があり、
収穫の後の豊穣を神に感謝する月でもある
十一月のこの日に子供の成長の感謝と加護を願う
様になったとされています。

天和元年のこの日に
江戸幕府第5代将軍である徳川綱吉の長男の徳松の
健康を祈ったことが、始まりとされているようです。


いまは、お仕事の都合、お子さんの学校の行事の予定・・
それぞれにお忙しい時代でもありますので
ご家族皆さんのご予定に合わせて、10月の末から11月いっぱいの間に
ご無理なく、皆さんで余裕を持ってお祝いをされることを
お勧めしております。


新しくお作りになったお祝い着や、
 お母様やお父様のお品をお直ししたお品、
それぞれに、思いを持ってのお祝い着での七五三。

お品をお選び頂いたり、ご寸法を採寸したり、
 出来上がったお品をお納めにしたり・・・
その度ごとに、お店の中に可愛らしい景色が広がります。

   01.jpg

呉服屋さんに来て、いつもと違う雰囲気の中で
ちょっと不安そうな顔をしていたお嬢ちゃんも
鏡の前で羽織ってみると
急に女の子らしい笑顔いっぱいの表情になります。

昨日に、七歳のお姉さんのお祝い着をお納めにお伺いしたお家では
妹さんがお姉ちゃまのお着物に興味津々・・
一段落してから、ご自分でも三歳のお被布とお祝い着をはおってみると
今度はしっかりと主役のお顔になってます。


ご自分が主役の一日・・
男の子でも女の子でも、お祝いの日を終えると
大役を果たして、それまでよりもしっかりとした
お兄ちゃん・お姉ちゃんになった感じがします。

お子さんご本人にとっては、もちろんお幸せなことですし
そうした日を迎えられるご家族皆さんにとっても
後々まで思い出の残る、お幸せな日となる事と思います。







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帯の白生地


こんばんは、玉川屋呉服店の石井貴彦です。

本日からは、「東京の染め」展を
玉川屋の店舗にて開いております。

先週末に、見学会を開きました
江戸小紋、江戸更紗、東京手描き友禅の各工房の
こだわりのあるお品をお揃えさせて頂きました。

そんなお品をご覧頂くのもお楽しみな事と思いますが
生地を選んで、図案を選んで、お色合いを選んで・・・
そうしてご自分ならではの品を誂えるのも
また楽しみの一つです。

   01.jpg

塩瀬地や縮緬地が主となる染め帯の生地ですが
帯の白生地も、色々とご用意してみました。

   地紋のある、紋織りの生地

      02.jpg   03.jpg

   ゼンマイを織り込んだ紬地

      04.jpg

      伊那紬の帯地

         06.jpg

   野蚕糸を使った帯地
     (手に持って下さると、とても軽い地風の生地です。
       帯を染めると言うよりも、染まっている地から型を使って色を抜いて
         すっきりとした雰囲気の帯をお作りすることをお勧めしたい生地です)

      05.jpg


今回、見学をして頂いた工房だけではなく
織り、染め、刺繍etc いろいろな作り手さんや職人さんが
玉川屋の品作りを支えてくれております。

「こんな雰囲気のお品が欲しい・・」とリクエストを頂戴すると
そのイメージに一番近い作り手さんを選んで、誂えを進めてまいります。

お着物ならではの、色々な楽しみ方を
ご一緒にさせて頂ければ、嬉しい事です。












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