尺寸物差し
'2016-03-21 21:58:07')
お客様のお宅で、物差しをお借りすることになり・・
お持ち下さった、何本もの物差しの中の
お色も深く変わった一本は
亡くなられたお母様がお嫁入りの時に一緒に
ご用意になった物差しとの事。
裏には「昭和十四年 十月 吉日」
との墨書きがありました。
数本の物差しの中には
よく見ると、目盛りの異なる物差しが一本。
「1寸=約3.8センチ」の呉服の寸法などに使う、鯨尺(くじらじゃく)とは異なる
「1寸=約3センチ」の建築などで使われる、曲尺(かねじゃく)の物差しです。
明治24年(1891年)に制定された度量衡法では
尺はメートルから換算する方法が採られ
曲尺1寸は10/33メートル、
鯨尺1寸は、その1.25倍の25/66メートルと
定められました。
旧計量法では1959年以降での取引や証明に尺貫法を用いることは禁止され、
現在でも、物差しは、下のアップの写真のように
メートル法による物差しに尺寸の目盛りが表記されている・・という形式となります。
鯨尺と曲尺を、2本並べた前述の写真のような
尺寸のみの表記の物差しは
やはりだいぶ以前の物になることと思います。
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