汕頭刺繍 帯芯
'2014-06-24 22:59:49')
皆様いつも有り難うございます
玉川屋呉服店の石井貴彦です。
袋帯や名古屋帯、染帯、といった帯には
帯芯を中に入れてお仕立をいたします。
木綿素材や絹素材など、芯地の種類も様々ですが
通常は木綿地の芯地を使うことが多く、
使う帯芯地の厚さや地風も
仕立てる帯の風合いや具合によって
かえながらお仕立をいたします。
![01.jpg](http://tamagawaya.weblike.jp/blog/images/20140624225628_m.jpg)
写真は、細やかな刺繍がお太鼓全体に広がる
汕頭刺繍の袋帯です。
糸をかがって、生地には窓のように隙間を空けて
柄を表現しますので
裏地や芯が、透かせたように映ります。
普通の帯には、白い芯をお入れしますが
この帯の場合は、地色自体が微妙な生成のお色目です。
真っ白い芯が当たると、そこだけが
白く目立ちすぎて帯の雰囲気と沿いませんでしたもので
表地と同地様な色合いの、カラー芯をお入れすることにしました。
![03.jpg](http://tamagawaya.weblike.jp/blog/images/20140624225826_m.jpg)
色の付いた帯芯は、写真のような色見本があり
うまく合う色目があれば、芯屋さんに注文をして
取り寄せます。
今回は、色々な見本帳の色目を試してみましたが
ちょっとだけ濃かったり、白っぽかったり、と
しっくりくる色が見つからず・・・
せっかくならば、素敵にお仕立上げたく
白い帯芯を、誂えでお染めすることにいたしました。
![04.jpg](http://tamagawaya.weblike.jp/blog/images/20140624225901_m.jpg)
色無地の着物や、着物の八掛地を
染めるときに使う色見本帳より、
丁度良い色目が見つかり、染め屋さんに。
真白ではなく、ほんの少しだけ色づく
色名も「白よごし」
![02.jpg](http://tamagawaya.weblike.jp/blog/images/20140624225931_m.jpg)
仕立上がりも、帯本来の趣きを
しっかりと引き立てる雰囲気となりました。
汕頭刺繍や櫛織りの帯など
微妙な透け感のある帯の場合には
こうして色の染まった芯をお使いすることがございます。
お品にもよりますが、夏帯の場合などは
白い帯芯か、色つきの帯芯か、によって
◆ 白い芯を透かせて涼感たっぷりの盛夏向き・・
◆ 色つきの芯で、袷の終わりから、単衣向きにも・・など
帯自体の、季節感や雰囲気を変えることも出来ます。
お着物だけでなく、帯のお仕立も
どうぞ何でもお気軽にご相談下さいませ。
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