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羽織の残布で染帯を・・

こんばんは、玉川屋呉服店の石井貴彦です。

12月に入り徐々に寒さも増してまいりましたが
東京では、まだ厚手のコートなどは
あまり必要としないくらいの陽気であります。

小紋や紬と言った、普段のおしゃれ着で
日常のお出かけを楽しまれる方が増えてまいりましたので
12月やお正月のお召しの折りにも、
コートではなく、お羽織で・・・という方も、
多い事と思います。


建物の中に入っても脱がなくてすむお羽織は
お出かけの一日を通して、下にお召しのお着物以上に
一番、お人の目に触れているお品にもなります。

そんなことで、お羽織をお仕立する時も、
飛び柄であったり、総柄であったり
着物にしてもお洒落が楽しめる小紋の着尺地で
お作りする事が多くなりました。


羽織の用尺に対して、小紋の着尺地は長くなりますので
(仕立てる羽織の丈にもよりますが)
お仕立をした後に、たっぷりと布地が残ってまいります。

バッグを作ったり、ショールに仕立てたり、・・・
お使い道は色々とありますが
柄行によっては、染帯としてお勧めをする事もございます。


小紋の生地ですので、柄行は同じ柄が連続してついており
帯としてはポイントやメリハリが見えてまいりませんので、
刺繍をして、お太鼓や前の柄にアクセントを添えてやると
ぐっと染帯らしくなってまいります。

   01.jpg

写真の帯も、本来は小紋の着尺地でしたので
お太鼓と前柄に出る部分の花や葉には
刺繍のあしらいを入れてあります。

   02.jpg   03.jpg

こうして横にして生地を見ると
刺繍の糸もあまり目立たなく感じるかもしれませんが
実際にお仕立上がって、立体的に帯を締めた状態で
動いていて下さると、刺繍の絹糸の光沢はずっと浮き上がって見えてまいります。


小袖調の総柄の小紋地からお羽織をお作りしまして
残り切れもたっぷりと出ましたので
色々ご相談した結果、帯にお作りしましょうという事になりました。

   04.jpg

お求め下さいましたお客様は、
刺繍のお稽古に通っていらっしゃるので
ご自分で刺繍を刺して下さる事になりました。

総柄ですので、どこの部分をお太鼓にしたら一番良く映えるか・・
その部分に糸印を付けて、
又、生地は着物の生地ですので帯地に比べると大分幅広くなりますので
刺繍が縫い込みの部分にかからないよう、
糸で範囲を指定してご説明をさせて頂きました。

前の柄にも刺繍をお入れするのですが
通常はお太鼓の中心より2尺5寸ほどの位置が前帯の中心となりますが
柄行の都合上、もう少し先の位置にちょうど良い柄がありましたので
刺繍はその部分に刺して頂いて、
お仕立の時にその分を太鼓上の枕の当たる辺りで
詰めてお仕立をする事に致しました。


どちらのお品も、実際に帯にお仕立するには
生地の用尺が足りませんもので
その分は、八掛の生地をお使いして足し布としてお使いを致します。

一本の帯のうち、
どの部分に小紋の生地を使って、どの部分に無地の八掛地を使うか・・・
お太鼓や前柄には小紋の柄を出して、前帯の下巻きの部分に無地の生地をお使いしますが、
それだけではなく
タレ先には柄を出すか無地にするか、
 お太鼓の下に入る手先の部分にも柄を出すか無地にするか・・・

ちょっとした仕立ての時の割り振り方でも
お締めになった時の着物姿や帯姿の雰囲気はずいぶんと変わってまいりますので
実際に生地を当ててそれぞれのイメージでお太鼓の形を作ってみながら
お客様とご相談してまいります。

お写真の黒地の小紋の場合は、
細かく入った柄行を、お太鼓で綺麗に見せるよう
タレ先と手先には黒の無地の部分を出す事に致しました。



柄行のお話しや、締めた時のイメージ、ご寸法の決め方、お着物や小物との取り合わせ・・
色々なお話しをさせて頂きながら進めて行くと、単にお品を仕立てるという事だけではなく、
一つのお品の中に、その方なりのストーリーが出来てまいります。

いつまでも、
お召しになる度に、そんなストーリーが思い出されて・・・
それも、お着物ならではの楽しみであります。










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時を越えて

こんばんは、玉川屋呉服店の石井貴彦です。

何かと慌ただしい師走の時期、
おかげさまで毎日お店も忙しくさせて頂いており
更新もしばらくご無沙汰してしまっておりました。

先日、お店においで下さいましたお客様は
お母さまの、お着物、帯、羽織、とお召しになって
お遊びにおいで下さいました。

その時に拝見致しましたのが、一枚の写真。
お母さまがその一揃いをお召しになって写っている
ご自分の入学式の時のお写真でした。

せっかくだからと、お店の前で
その着物姿をお写真に取りました。


数日してからそのお客様がおいで下さりまして
もう一枚、写真をお持ち下さいました。

新しい写真は、先日お店で撮ったご自分の着物姿を
古いお母さまの着物姿の写真に重ね合わせて
同じ着物姿での、お二人並んでのお写真でした。


同じ一揃いでも、お母さまとお嬢さんでも
その着物姿の感じはまた雰囲気が違います。
そういいながらも、何とも言えない家族の繋がりや
お母さまからのお着物を大事に受け継いでお召しになる
お嬢さんの嬉しそうな感じなど・・・
なんだか拝見している私達も嬉しくなってまいります。


そういえばと思い出しましたのは、
今から十年以上前の、私の娘の宮参りの写真。

家族揃って着物を着て
地元の氏神様にお詣りに上がったのですが、
その時に家内が着ていたのが
私の母から譲り受けた絞りの訪問着でした。

古いアルバムには、私のお宮参りの写真が貼られているのですが
その中で、母が着ていますのが、先日家内が着ておりました訪問着です。

2枚の写真を並べると、1枚はカラー、1枚はモノクロ
家族も一世代進んで、バックに写る八幡様のお社も新しくなっていて、
そうして何十年か時のあいた写真に一つだけ共通しているのが
一枚の着物です。


お客様とお話をしていると、
「一枚一枚の着物や帯に、それぞれに想いや思い出があって・・」
と、よく伺います。

私達がお店にお品をご用意する時も色々想いがありますし
それをお召しの方にも、その時その時の思い出が添えられて
一つのお品が永く大事に受け継がれて行く・・・

見た目の綺麗さや楽しさだけではない、
日本の着物ならではの奥深い魅力でもあります。

   私事ながら、お宮参りの時のお写真は、こちらにて・・・ < クリック >







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シルバーグレーのビロード

こんばんは、玉川屋呉服店の石井貴彦です。

冬にお召しのコートは、濃い色、深い色目・・
そんなイメージはありませんか?

玉川屋でお勧めするビロードのコート地ですが
紫や濃紺の深い色目に加えて
柔らかい灰桜や、シャンパンゴールドのような淡いベージュ、
寒い季節に綺麗な薄色もまた素敵なものです。

冬のコートで淡い色目を使うなら
寒々しくなる事の無いよう
その分、生地には豊かな質感が必要になってまいります。

太い巻きの反物ですが、手に取ってみると「えっ?」って
皆さん思わず声を出して下さるほど軽い風合いの
輪奈ビロードのコート地、
今年新しく染めたお色目は、シルバーグレーの品の良いお色目です。

   01.jpg


洋装のコートで言えば、軽いカシミアのコートにあるような
淡い銀ネズのシルバーグレーです。

ひと色で染めているのに
織りの地風の色映りで、何色かの濃淡のように
模様が浮いてまいります。

   02.jpg

寝かしてご覧を頂くより、
実際にお召しの時のように立てた状態で光が当たると
光沢感はより一層深みがましてまいります。

お召しに時になってこそ、一番素敵に映ってきます。

   03.jpg


コートにも、道中着にも、お羽織にも・・
お好みに合わせてお仕立さえて頂きます。


写真ではお伝えしきれない、実際のお品の光沢や上質な生地風、
ぜひお店でお手にとってご覧になって下さいませ。



    今週末からは、年末感謝の「福の市」をお店にて開いております。
    着物、帯、小物・・・正札より2割引にて、12月いっぱいご奉仕です。
    写真のようなビロードのコート地も、お揃えしております。

    どうぞお店にお遊びにおいで下さいませ・・・ご案内はこちらを <クリック>










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お太鼓の裏

こんばんは、玉川屋呉服店の石井貴彦です。

お太鼓で見せる柄で楽しむのも
帯の楽しみ方でありますが
ぱっと見た時にはすぐに分からないながらも
隠れたお洒落を楽しんでみるのも
もうひとつの、帯ならではの楽しみであります。


   01.jpg

写真は、糸目の細い線で、童子の衣裳や髪の毛の一筋まで
丁寧に描かれた、山本遊幾作の染帯です。

大きな花車を、子供立ちが引いている様子・・・
帯の構図としても個性のあるお品として、染め上がっております。

   02.jpg   03.jpg


一生懸命綱を引く童子たち、
お太鼓から流れる紐の端っこは
お太鼓の裏に隠れて、
頑張って引っ張っている子が持っているんです。


生地を広げて、柄を繋げて揃えてみると、
こんな感じになりますが
実際にお仕立上がってみると
締めた時にはお太鼓の裏になる部分に
ちらっと男の子が見えるのです。

   04.jpg   05.jpg



着物や帯って、
お召しになった時に見える部分は限られてまいります。
でも、そこから見えない部分にむかって広がるイメージや景色が
着物姿を見た時に感じられてくる、

単に色や柄だけではなく、
そんな空間や雰囲気を身に装っている・・
それがお着物姿ならではの、楽しみではないかと思います。


染め上がりのお品の太鼓裏に、
後から染めや刺繍でワンポイントの柄を足してみたりもできます。
着物でも、シンプルな無地感のお品の
八掛や背紋に、アクセントのワンポイントもまた面白いものです。

外からは、パッとはっきり分からなくても
着物の八掛と、帯のモチーフに共通するテーマがあったり・・・
「あれ」っと、誰かが気付いてくれた時には
着物ってやっぱり楽しいな、一緒にそんな気持ちをお持ち頂ける事と思います。



   ■この週末からの「猫!展 プラス」でも
    太鼓の裏にはそれぞれにワンポイントのお遊びが入っております。
    お写真でもご覧を頂けますが、他にも沢山のお品が揃っています。
    それぞれに趣きいっぱいのお品たち、ぜひお手にとってご覧下さいませ。
       こちらからも、ほんの一例ですがご覧になってみて下さい・・・<クリック>








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ガラスの根付け


こんにちは、玉川屋呉服店の石井貴彦です。

最近このページで時折ご案内しておりますガラスの小物、
今日は、絵付けをしたガラスの根付けのご紹介です。

   01.jpg


透明なガラスにする絵付けは、
一つずつ書いてまいりますので
季節感の楽しいモチーフでも、遊び心のあるモチーフでも
お好きな柄でお作りすることができます。

今日の写真のお品は、これからの時期に楽しい
クリスマスをイメージした柊の絵です。


根付けは帯から下げた時には向きが色々変わります、
帯留めと違って裏を向いたりも致しますので
透明なガラスを使っていると、どちらを向いても
楽しい柄が映って見えてきます。

ガラスの台も、
丸だったり、四角だったり、扇のような地紙の形だったり、
色々な形をベースにお楽しみが頂けます。


着物や帯、そしてちょっとしたアクセントの小物まで
どうぞお気軽に楽しみに、お茶でも飲みにお遊びがてら
足をお運び下さいませ。


   ■ガラスの根付けは、お値段は6,300円となっております。
      (お好みに合わせてお作りする時も、同じお値段で大丈夫です)








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