夜具畳み
'2013-04-24 23:39:39')
こんばんは、玉川屋呉服店の石井貴彦です。
数日前のこのページに書いたご遠方のお客様へのお伺い、
以前には北海道まで夜行の列車でお伺いをした事もありました。
襲(かさね)の比翼をお付けしてお仕立する色留袖や江戸褄は
通常のお着物のような本畳みですと
中でシワが入りやすくなりますので
写真のように両側から畳む、夜具畳みにてお納めを致します。
本畳みは、畳むと平たくなりますが
夜具畳みは、写真でもお分かり頂けますように
フワッと厚みのある畳み具合となります。
その時は、
色留袖や江戸褄、袋帯、襦袢・・など一式のご注文を賜りました
北海道のお客様に、宅配便にてお送りをさせて頂きました。
夜具畳みのお着物を衣装箱に入れ
中にクッションを当てて動きにくくしての梱包を致したのですが
本畳みに比べると、どうしても中で寄り易い事に加えて
道中で、配送の業者さんが箱を縦に置いた為か
お客様が開いた時には、
だいぶシワが寄った状態になってしまっておりましたようで・・
一度東京へお戻し頂き、綺麗に仕上げ直してから
再度お届けする事になったのですが
宅配便は心配でしたので、
今度は手持ちにてお届けに上がる事に致しました。
ところが、いざお届けの段取りになると
新幹線では、数箱の衣装箱を載せるところがなく・・・
飛行機は、意外と荷物の扱いが荒く、丁寧な扱いは難しいようで・・
自動車を運転して行くのは時間がかかりすぎて・・・
ということで、
結局、衣装箱3箱を風呂敷で包んで
夜行の寝台車にて北海道へ向かいました。
当初は、ちょっとした旅行気分もあったのですが
大切なお着物を置いたまま、寝台を離れるわけにもゆかず
夜明けの頃に、外の見晴らしのよい車両でコーヒーを飲んだだけとなりましたが
お届けした先のお客様にもお喜びを頂き
一安心した次第でもありました。
宅配便の発送も便利ではありますが
実際に、お顔を出させて頂き
色々なお話しを伺ったり、お品をお目にかけたり・・
そんなお商いが、本来の呉服屋らしい仕事でもあります。
ホームページでお目にかけるお品なども
メールでお問い合わせ頂き
宅配便でお手元にお送りしてご覧を頂く事も多くなりましたが、
関東や甲信越、東海などの近県でしたら
お声掛け賜れれば、お品をお持ちしてお目にかけさせても頂きます。
お気に召すお品がございます時には
どうぞお気軽に、お声掛け下さいませ。
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