おはようございます、玉川屋呉服店の石井貴彦です。
跳ねるような飛躍の年といわれる「うさぎ年」の今年、
明治18年(西暦で申しますと1885年)の創業以来、
私で5代目となりますが
お陰様で玉川屋は126年目を迎えさせて頂きます。
ひとえに、皆様よりのご厚情の賜物と、
旧年中のご愛顧に深く感謝申し上げますと共に
本年も変わらぬお引き立ての程を、どうぞお願い申し上げます。
「去年今年(こぞことし)」、
同じように一日を越すのでありながらも、大晦日から元旦へと移る時には
特別な感慨もございます。
そんな思いはありながらも、毎年、年の初めに感じますのは
一つ一つの、日々変わらぬ積み重ねによって
無事に新しい年が迎えられる、そんな思いでもあります。
お正月のブログでもかかせて頂きましたが
しきたりと言えるほどの、大きな特別なことではなくとも、
毎年の節目毎に、家族や店で変わらず過ごせることは、
幸せなことでもあります。
年替わりの夜、「一陽来復の御守り」を家にお祭りする事が
毎年の習慣の一つにあります。
「一陽来復の御守」は、金銀融通の御守として、
源義家が勧進したことに始まります、新宿・落合にあります穴八幡宮で
元禄年間より傳来しております。
■穴八幡宮
クリック・・・
http://www.enjoytokyo.jp/amuse/spot/l_00000831/
御守は、冬至から節分のあいだまでの期間にお頒け頂き
冬至、大晦日、節分の、いづれかの夜中12時に
その年の恵方の方角に向けて、反対側の壁や柱の高いところに
お祭りをいたします。
恵方は、"明けの方"との呼び方もあり、
その年の福徳を司る神様であります "歳徳神" のおいでになる方角とされ
その方角に向けて事を成せば、万事に吉とされます。
節分の時の「恵方巻き」などでも、
最近はよく耳にするようにもなってまいりました。
■ご自分のお家やお店からの恵方を見る時には、こんなサイトもあります
クリック・・・
http://senrioka-info.net/0_s-info/ehou.htm
今年の恵方は、巳午の方角
(巳午・・みうま、真南より少しだけ東に寄った方角)でありましたので
大晦日の晩には、
北側の・・正確には、巳午の反対側の真北より少し西に寄った亥子(いね)の壁に、
御守を貼って、これからの一年間お祭りいたします。
新しい御守を貼る時には、
前の年の恵方に向けて一年間飾った古い御守を剥がすのですが
毎年その時に、無事に過ごせた一年間の感謝を感じます。
部屋の中をぐるっと見回してみると
色々なところに、うっすらと残る御守りの跡が目に入ります。
まだ新しい去年の貼り跡、
そのつもりで見ないと気付かないような何年も前の飾った跡、
一つ一つに、無事に過ごした長い年月をあらためて感じます。
126年目の今年も、去年と同じく、
私が玉川屋にに入りました25年前と同じく、
そして、曾祖父が店を興した125年前とも、きっと同じように・・・
穏やかに過ごせる一年でありたいと思います。
ことしも、皆様に楽しく着物をお召し頂ける
お手伝いが出来ればと思っております。
本年も、どうぞまたよろしくお願いを申し上げます。
ことのほか寒冷厳しき、この一月ですので
どうぞ皆様十分にご自愛の上、お過ごし下さいませ。
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昭和28年より始まりまして、今年で59年目を迎えます、
玉川屋の、新春吉例の「半額ご奉仕市」・・
今年も1月21日(金)より30日(日)まで
渋谷のお店で開かせて頂きます。
(期間中は、23日・30日の日曜日もお店を開いております)
お店の中に紅白の幕を張って、
全部のお品をお手にとってご覧頂けるように台に並べて・・・
新春の呉服屋ならではの雰囲気を、ぜひお楽しみ下さいませ!
■ご案内も、玉川屋ホームページで近日中にさせて頂きます。
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「着物つれづれなるままに」・・いままでの目次には、こちらから
今の季節を楽しみたい・・玉川屋のホームページへは、こちらから