トピックス、着物つれづれなるままに


お着物や和のものについてのトピックスや、思いつくままに色々書いています。
ご感想やご意見なもぜひお寄せください。
なるべく頻繁に更新するように頑張ります。
おいでになったら再読み込みして下さい。

平成15年の9〜12月の分です。


12月5日

つれづれ日記 「娘の七五三」


皆さまいつも有り難うございます。

12月に入ってもまだ台風が来ているようで

一年の最後までお天気のはっきりしない今年ですが

お変わりなくお過ごしでしょうか。



11月のご奉仕市まで忙しい日が続いておりましたが

月の末の最後の日曜日にやっと自分の娘の七五三のお祝いを

すませることが出来ました。

  (と、いいながらも娘の着物が仕立て上がってきたのが

   前日の土曜日だったりと、ギリギリまで慌ただしかったりしたのですが・・)



それでホッとしたのか、40度の熱を出してダウンの数日を

過ごしてしまいました。

インフルエンザかと思いきや、同じような高熱の出る風邪も流行っているそうなんです。

年末に向かってのこれからの時期、

皆さまも十分にお気をつけて下さい・・



そんなわけで、ほとんど一月ほど

ホームページの更新や、メールや掲示板のお返事など滞っておりまして

大変失礼をしておりました。



忙しさ和相変わらずで、なかなか更新のペースが上がらないのですが

頑張ってまいりますので

これからもまたどうぞよろしくお願い致します。



   

今年の娘のお祝いの時の様子です。

以前は11月15日といわれていたのですが、今は10月の末から11月いっぱいにかけて

ご家族のご予定が合う日にされることが多いようです。

私共も当初は11月の初旬にと思いながら、時節柄仕事の予定が多く入り

それならちょっと落ち着いて出来る方が、と11月の末に致しました。



   

下は6才の娘から(今回の主役です)上は88才の私の祖母まで(娘からすると曾祖母です)そろって

お詣りを済ませたのですが、同じ時間帯にも3才や7才の女の子、5才の男の子など

何組かお詣りにお出かけのご家族がありました。



ちょうどその時は、男の子も女の子もうちの娘2人を含めて

みんな着物姿だったのです。

他の日や場所の様子が分からないのですが、その後に家族揃っての写真を撮ってもらった

写真室でも「今年は着物姿方は多かったですよ」と、伺いましたので

普段の街中の着物姿と同様に、

七五三の節目のお祝い着もお着物姿がまた多くなってきたのかなと、嬉しく思っておりました。



写真の八幡様は、渋谷の氏神様で九百年以上の歴史のある金王八幡様です。

子供の節目ごとのお祝いはこちらでお詣りをするので

色々な機会に玉川屋のHPでもご紹介をさせていただいております。

(同じ八幡様で、私のお宮参りと娘のお宮参りを、30年の間をあいて撮った写真を

 載せたこともありました。

   こちらをクリックしてご覧になってみて下さい。



とかく、新しい物、流行ものの街、と思われがちな渋谷なのですが

八幡様やお祭りを始め、文化、歴史など古くからの伝統を守るものも沢山あったりするのです。

玉川屋も、頑張ってそんなに渋谷の担い手の一つにもなって行きたいと思っております。




今年は、2人の娘のうち下の娘が数えの7才のお祝いだったのですが

上の娘も自分のお祝いのつもりのように着物を着るのが楽しみだったようで

その代わり、主役は下の娘ということで雰囲気に違いが出るように

草履ではなく木履を履かせてあげて

上の娘は髪飾りもシンプルにちょっとお姉さんぽい髪型にしてみました。



     

姉の着物は、3年前の自分の7才のお祝いの時に着た着物の肩揚げを直して

お端折は出来て丈は良いのですが

実際は褄下が身長からすると少し低かったりしたのですが

袖も長い着物なので見えることもなく気にならず、

元々の着物がお祝い着にしては少し落ち着いた柄行だったので

着た雰囲気としてはちょうど良いくらいの感じなのではないかと思いました。



私の家内も母から譲り受けた色留袖をきたのですが

いつもHPに書くことではありますが

その様に一つのお品を直しながら大事に着たり、受け継ぎながら大切にしたり、

というのは、単に衣装としてだけではない着物の心地よさを感じさせてくれます。




何はともあれ、子供のお祝いというのは

終わってみると親が一番ホッとして安心するものです。

うちの家族は、上から下までその差が80歳以上あったりするもので

まずは、みんなが無事に揃ってお詣りをする、そこまでが大変だったりするんです。

(そこでホッとしすぎて、私が翌日から熱出したような気もするんですが・・)



よく、お祝いは「数え」でするの? それとも「満」でするの?

なんて聞かれるのですが、

お祝い事の場合は早めで、といつも思っております。



娘の前のお祝いは、6才と2才の時に「数え」でしたのですが、

翌年もその時期が近づくと、

「お婆ちゃんも含めて、せっかくみんな元気に揃っていたのだから、あらためて・・」と

「満」のお祝いにまた皆でお詣りにまいりました。



きっと来年もまたそんなことになるような気が今からしております。

でも、「それも出来れば幸せなこと」と、今から頑張りたいと思います。



  お陰様で今年も元気な祖母をはじめ、うちの女性4代の揃っての写真です。

   


12月から1月の新年にかけては、お出かけの機会も多いことと思います、

気軽にお着物を楽しみ頂く、お手伝いが出来ればと思っておりますので

これからもどうぞよろしくお願い致します。



   




12月いっぱいは、玉川屋のお店では「福の市」を開催中です。

洒落着からよそゆき、男の着物まで

選りすぐりの玉川屋のお品を「2割引」にてご奉仕中です。



   

詳しいご案内は < こちらをクリック > して、ご案内のページをご覧下さい。



永く大事にお召しになれる、そんな1点を見つけに是非お出かけ下さいませ。




 渋谷の駅から玉川屋までの道玄坂はただいまライトアップ中です。

   

 「玉川屋をもう少し昇ったところから見る道玄坂」、

 「玉川屋の少し下にある 渋谷Eスペースタワーの展望エレベーターから見る渋谷」、

 その二つが、結構お勧めのポイントです!

   (木の下から見るより、ちょっと離れたところからが綺麗です)




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11月8日

つれづれ日記  新潟地震 & 新宿・落合「工房見学&スタンプラリー」


すっかりと秋らしい心地のよい季節となってまいりました、

皆さまいつも有り難うございます、玉川屋呉服店の石井貴彦です。



まだ帯付きでも良い頃合いで、

これからはお洒落な羽織も楽しい頃となってきます。




東京ではようやく、過ごしやすい陽気となったのですが

今年の夏から秋にかけては

猛暑に始まり、十月の急な肌寒さや台風や地震など

ちょっと落ち着かない陽気でした。




先日の地震の時には、「染めの街・落合展」をお店で開いている時でした。

お客様とお話している時に随分と永く揺れて、ちょうどお店の並びが電気店なもので、

お帰りになるお客様をお送りした折り店頭のテレビを見てみると

新潟で震度6、上越新幹線も脱線・・と言ったテロップが流れていて

びっくりして店に戻りました。



うちの父はずっと東京の育ちで、田舎がなかったもので

普段は仕事で来てくれる越後の機屋さんの所へ

子供の頃には夏休みの度に田舎代わりに夏休み中遊びに行っていたり、

そんなご縁で、今年も夏前には機屋さんに来てもらって「麻」についての講演会をお願いしたりと、

知っている方も多かったのですが、しばらくは電話も通じず心配をしておりました。




二日ほどして段々に連絡が付くようになったのですが

家がかたむいて余震が怖くて車で寝たり、でも食事は当座大丈夫・・

なんて話を聞いて、心配したりちょっと安心したり、

段々、お風呂も入れるようになってきた、と連絡が入り

徐々にながら落ち着いて来てはいるようですが、

寒い冬を迎えるこれからの季節、まだまだ大変な様子です。



織物は、工場のように沢山の織り手さんが集まって、というより

出機といって、内職のようにそれぞれの家で織ってもらって、

と言った昔ながらの形で残っているものも多いので

来年のもの作りが、これから心配かな・・などとも思います。




私共呉服屋は、お客様にとっての「窓口」のお仕事です。

良い作り手さんがあり、良いお品があって、良い流通の仕組みがあり、

上手な仕立てやさんがいて、上手な染み抜きやさんがあって、

そして楽しくお召し下さるお客様がおいでになる・・・

そんな上で、初めて良いお仕事が出来る、そんな仕事です。



よく、分業の仕事などはどこかの工程が一つなくても仕事が成り立たない、

と言った言い方も致しますが、同じように私たちの仕事全体も同じように

それぞれが良い仕事をきちっとしていけることで成り立っております。



今回のようなことがあると、あらためてそんなことを想ってみたりもします。




仕事の流れを川にたとえると、一番上流の川上にいる作り手の方達と話すと

まずは「沢山の方に、楽しんで着物を着て頂きたい」そんな話にいつもなります。



新しいものをお作り頂くということだけではなく、

お持ちのお品や、お母様やお父様のお品など

まずは、自然に身近なものとして気軽に着物を楽しんで欲しいと言うことです。



そして、いざ着物や帯を誂えようか・・

そんな時には、玉川屋へおいで頂いたり、自分たちの作ったものを好んで頂いたり・・

そんな風に自然な流れで良い仕事が出来るのが一番、そんな話になります。




先月、新宿・落合の染め屋さん方のご協力で開いた「工房見学&スタンプラリー」は

3日間で1200名ほどの方にお出かけを頂きました。

女性だけではなく男性のご参加の方も多く、お若い方からご年配の方まで、

またお近くの方から2時間以上かけてご遠方からおいで下さった方まで

とても幅広く沢山の方に関心を持って頂けました。



私たちが思っていた以上に、皆さん長い時間各染め屋さんをじっくりとご覧下さり

一日かけて楽しんで下さった方が多かったようです。



また、今月3日の文化の日には「きもの日和」という、

お召しになる方が中心になっての着物イベントが全国で開催され

東京の会場には、2千人近くの方がご来場されたようです。




「工房見学&スタンプラリー」も「きもの日和」も

ご参加の方が多かった以上に、

お出でかけ下さった着物姿の方が、落合や恵比寿の街中を歩いて下さることで

「街中に着物姿がいっぱい・・」そんな景色が自然に出来たことが、

とても大きな事です。



  

街中の自然な着物姿の方を見て「あ、私も着物を着てみようかな・・」

そんな風に思う方はきっと少なくないはずです。



私共のお客様でも、「着物を着始めたきっかけ」を伺うと

「着物をさりげなく、お洒落に着ている方をみかけて、ふと着てみたくなって」

そんな方が、随分と多いのです。




いざ、着てみようと思うと、でもなかなか相談できるところがなくて・・

昔は、お母様お婆ちゃま、ご近所のお着物好きのおばさん、街中の着物やさん、

いろいろと、相談できる所もたくさんあったのですが

時と共に日常の生活のパターンも変わって、ちょっと困ることも増えてきてしまったようです。



「気軽に着物を楽しみたい」

そんな時にお手伝いが出来ればと思っておりますので

これからもどうぞよろしくお願い致します。




秋のよい季節です。

是非、お気軽にお着物でのお出かけを楽しんで下さい。





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今週末の、12日(金).13日(土).14日(日)は

港区・芝の東京美術倶楽部にて

東京の呉服専門店40余軒が加盟する「きもの呉盟会」が主催する

「名物 大ご奉仕市」を開きます。





参加40余軒が、各店から選りすぐりのお品を持ち寄り

通常の2割引から半額以下での、3日間限りのお値打ち価格での大ご奉仕です。



バーゲン品とは違い、それぞれのお店が普段からお店でお目にかけているお品をご奉仕ですので

各店が自信と責任を持ってお揃えするお品は、一見の価値有りです!




会場内は、各店ごとのブースに分かれるのではなく

小紋なら小紋、帯なら帯、の各品種ごとに

すべてのお店のお品が集められているのです。



どのお品がどこのお店、その区別なく

沢山のお品の中からご自分のお好みにあうお品をじっくりとお選び頂くことが出来ます。



初めておいでの方は、びっくりするくらいのお品揃えと思います。

おいでの皆さまには、いろいろなお楽しみの特典などもございますので

まずは是非お気軽にお遊びにお出かけ下さいませ。




きもの呉盟会・「名物 大ご奉仕市」の詳しいご案内は、< こちら >でしております。

 ご来場には、案内状が必要となりますので

 お名前とご住所をメールでお知らせ下されば、案内状をすぐ郵送させて頂きます。

メールの方は、< こちらをクリック >



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季節の良い秋のお出かけや観劇、クリスマスパーティーや忘年会

これから12月にかけてはお出かけの機会も多いことと思います。



季節感のある洒落着を楽しんだり、品格のあるフォーマルなよそおいを楽しんだり、

それぞれに、着物の楽しみ方が沢山あることと思います。



ぜひ、気軽にお召しになって

街中のお着物姿を増やして下さい!




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10月14日

単衣から袷へ・・


皆さま、いつも有り難うございます

玉川屋呉服店の石井貴彦です。



週末ごとの雨や台風で "着物好き泣かせ" だった最近のお天気ですが、

この週末頃からはようやく落ち着きそうです。




先週の台風の来る直前に着物でちょっと遠出をしたのですが

10月のはじめという事もあり、まだまだ単衣でよいかな・・とも思って

単衣で出たのですが 、いざ一日着ていると、

袷ならではの重みのある・・、そんな着心地を楽しみたい気分にもなりました。




最近は、実際に着る感覚では

一年を通すと単衣を着る期間は随分と長くなってきました。

夏の前の5,6月、初秋の9,10月・・一年のうち4ヶ月、

3分の1近くは単衣を着ているような気もします。



その期間の中でも、日によって、出る先によって、気分によって、

単衣を着たり、袷を着たりと変わってきます。




ちょうど先週出かけた時は、

暑いくらいの昼間に比べて、夕方は急に肌寒くなってきました。

電車から降りて冷たさのある風に当たりながら

店へ向かって渋谷の駅を歩いていると、気分は ”秋” を実感しておりました。



暖かさを求めて・・ではなく、

袷の着物を着た時の、裏の付いた着物の重みのある着心地・・・

漠然と求めていたのはそんな着心地のような気がします。



人にはうまく説明しにくい

自分の中にある漠然とした感覚ではありますが、

着物を着ながらも自分の中では、

その前の週までは全然感じる事の無かった想いでした。




同じ日に、色々な人に聞いてみても

きっとお召しになる感覚は十人十色、そんな時期でもあります。



大まかな基本の季節感を大事にしながら、

自分の思いにあったよそおいを楽しむ・・・

ちょうど今の時期の着物の楽しみであります。




自由という点であれば、洋服の方が何でも有りで、楽ではありますが

ある程度のルールの中で、自分なりのこだわりや工夫を楽しむのが

着物の面白さのような気がします。

  (渋谷は洋服姿もとても自由で、109の前へ行くと

    タンクトップの女の子の隣にはブーツに革のジャケットの女の子・・

     そんな取り合わせも普通だったりします)




こだわりや、自由さ・・

それぞれの楽しさがありますので、着物をきたり、洋服をきたり、

"自分の一番心地よいお洒落を楽しむ・・"

その時に応じて、そんな感覚を大事にしてゆくのがよいかな、と思っています。




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新宿・落合の染めの工房さん達との「工房見学&スタンプラリー」を、

いよいよ今週末の15(金),16(土),17日(日)と開きます。





「江戸小紋」「江戸更紗」「東京手描き友禅」、

そして染色を縁の下で支える「湯のし」の四つの工房を

スタンプラリー形式でご自由に見学して頂けます。

 (4軒を巡って頂いた方には、

   染め屋さんたちからステキなプレゼントをご用意しております)




各工房とも、期間中の三日間はいつものお仕事をストップして

各工程を見て頂きやすいようにの見学モードにて

ご協力を頂いておりますので

そんな風に染めの現場をご覧頂く機会は、なかなか無い事と思います。



東京で生まれて、東京で育った呉服屋だからこそ

 伝統を今に受け継ぐ、そんな東京の染めを大事にして.?行きたい・・



そんな想いの企画ですので、是非、お気軽にご参加下さいませ。



詳しいご案内は、<こちら>でしております。

http://www.threeweb.ad.jp/~takahiko/page/tenzikai/index2.html



  ( ぐるりと巡ると約3時間ほどの行程です。
     当日は、歩きやすい洋服姿でも、
        せっかくの秋の日、お着物姿のお出かけでも
     ご自分の好きなお成りでお出かけ下さい )



また、その翌週には

その染め屋さんたちのお品をお揃えして

「染めの街・落合」展を21日(木)より24日(日)

まで、渋谷のお店で開いております。



伝統の手業で丁寧に染め上がったお品を、

ごゆっくりとご覧になりたい方は

是非こちらへもお気軽にお出かけになってください。



スッキリとした着物だからこその、着こなす楽しみ・・

そんな趣のある、東京の染めを是非お楽しみに!



詳細は<こちら>のご案内をどうぞ

http://www.osk.3web.ne.jp/%7Etakahiko/page/tenzikai/02.html




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着物だけの問題ではないようですが、

織り、染めを問わず丁寧な品づくりの作り手さんが

段々に少なくなってきているのも現実です。



今回ご協力を頂ける染め屋さんたちは

「どうやって、これからの時代にもっと着物を楽しんで頂くことが出来るのか・・」

そんなところから始まった

私と同じ年代の若い世代の作り手さん達です。



これから将来、自分たちが楽しい良い仕事をしていけるように・・

この "工房見学&スタンプラリー" の企画も、そんな話から始まりました。




伝統工芸品としてではなく、着て頂くものとして、

大量生産ではなく、味や趣のあるお品を、

   そして永く大事に、着て楽しんで頂ける・・・



そういった想いをお伝えできるのは

お召しになる方に一番近い、私共呉服屋の仕事です。



そして、玉川屋に色々な作り手さんが揃っていて下さる事で

お店にお揃えするお品に玉川屋なりの個性を出す事はもちろんのこと、

お客様の色々U´?なリクエストやご要望にきちっとお答えをする事が出来ます。



例えば、「こんな柄の江戸小紋ってない?」とお問い合わせがあれば

       古い型紙からご要望に合うような柄を探して、

       お好きな地色で染めたてもらったり、



    「この帯の柄の感じは好きだけど、地色がこんな雰囲気ならば」

       お好みに合わせて下絵を描いて一から染めてみたり、

と、いった事もちっとも難しくはありません。




まずは着て楽しむ! そんな着物の楽しみを、

作り手さんからお召しになる方まで、

みんなで一緒に楽しみたいと思います。



  お気軽にお出かけ下さい!





二十四節季で言うと秋の草花に冷たい梅雨が宿り始める

"寒露" の季節でもあります。



季節の変わり目の時期ですので

皆さま、お体にも十分ご自愛の上お過ごしになって下さい。




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7月20日

「やぶれた塩沢お召し

暑中お見舞い、申し上げます


東京は39.5度なんて聞いたこともないような暑さのこの所の陽気ですが

皆様お変わりなくお過ごしでしょうか。

いつも有り難うございます、玉川屋呉服店の石井貴彦です。



東京はここ数年で汐留や品川など湾岸沿いに高層ビルが建ち並び

それが海からの風を遮る形になってきているために夜の間に空気が入れ替わらず

一日中30度を下らない日が増えてきてしまっている・・

そんな報道がずいぶんとされています。



何か変化があると一つのことから、

最初は思ってもみない形で色々な影響が出て来るものです。



この暑さの中ですと洋服を着ているより、麻の襦袢に麻の着物・・

なんて自然の素材の組み合わせが、もっと涼しかったりします。



便利さもさることながら、昔ながら、自然のまま、も結構大事なんだな・・

と、こんな暑さだからこそ実感してみたりもします。




ちょっと前のお話になりますが、夏の前の単衣の時期には

塩沢のお召しが軽くて着やすいのでついつい着る機会が増えてきます。



5月の連休明けから単衣の着物を着ておりましたが

お店でお客様とお話しながら正座をした膝の上に手を置くと

指が生地の中に潜ってしまったのです。



「あれ?」っと思いながらもそのままお商いをして

お客様がお帰りになってからよく見てみると

膝のところに穴が空いているんです。





濃い地色の着物でしたし膝前は上前と下前が重なっているので

自分も周りの人も気づかなかったようでした。



繕って着ようかとは思ったのですが

いつも膝をつくところで切れたところだけでなく

周囲も大分生地が弱ってきていました。





結局、いったん解いて反物の状態に戻してから破れたところを繕って

生地を裏に返して、上前と下前を入れ替えて、汚れていた共衿も主衿と切り替えて

仕立て直すことに致しました。




この「一旦、反物の状態に戻して・・」というのが着物のミソです。



元の反物の状態に戻るから、U´?場所を入れ替えて仕立てたり

男性用を女性用に仕立て直したり、(織りの着物などは)裏っ返して仕立てたり・・

と、いかようにも手の入れ方があります。

 (今度の着物も、最後は袖無しの羽織に仕立てようと思っています)



着物だけではなく襦袢なども、

例えば汚れてしまった白や薄色の襦袢を濃い地に染めてみたり、

袖口が汚れてしまっていたら、袖付けと袖口を入れ替えて付け直したり

色々にお直しの方法もあります。



気に入ったお品は、大事に手を入れながらお使いになって、

そして新しいお品をお作りになる時には

またそうして永く大事にお召しになれるご自分の本当に気に入ったお品を誂える・・

そんな着方、揃え方が愛着のあるお品が自然と揃って行く道でもあります。



秋から冬にお召しになる袷のお品を見てあげて

大事にお召しになるために手をかけるには

ちょうど今頃の夏の暑い間にはじめられると

いざシーズンにはまたお役に立つことと思います。



 (色考えながらお直ししていると結構時間のかかることもあります、

   少し余裕のある時期にはじめて頂くと、

    お承りをする方も安心してご用にかかる事が出来ます)




新しいお品をご用意するのも呉服屋の仕事の一つですが

そんな風にお持ちのお品を永くお召し頂くためのお手伝いも

また大事な仕事です。



季節感溢れる夏の薄物のお洒落が楽しい時期ですが、

ひととき気持ちを入れ替えて徐々に秋の準備も始めて見て下さい。

きっと何ヶ月かして季節が変わると、「あの時しておいてよかった!」

そんな風に思う時がきっと来るはずです。



あと半月ほどで、暦の上では立秋を迎え「秋」になる時期ですが

実際の陽気は、暑さもこれからが本番のようです。

酷暑の折ですので、皆様お体にも十分ご自愛になってお過ごし下さいませ。




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6月30日

つれづれ日記 「単衣から薄物へのタイミング」


台風がすぎてからの東京は、梅雨の中休みと言うよりは

" 夏本番 ! "って感じの陽射しが続いております。



6月は日毎に陽気も変わり気温の差も大きかったですが

皆様お変わりなくお過ごしでしょうか。

いつも有り難うございます、玉川屋呉服店の石井貴彦です。




今年初めて薄物は、そんな台風一過の暑さの日に袖を通しました。

麻の襦袢の上に夏塩沢を着たのですが淡目のグレーの色目に襦袢の白が映り

自分でも「お、涼しげ・・」なんて思って一日着ておりました。



下に着る麻や海島綿の涼しい襦袢は

単衣の着物に合わせて随分前から着ているのですが

いざ上の着物が単衣から薄物に替わると

同じ裏地のない着物であっても、自分でもびっくりするくらいに軽いものです。




毎年思うことではありますが、

前の日まで着ていた単衣から、何の気なしに薄物に替えて・・

いざ羽織ってみると「軽い! 涼しい! 着物の中を風が通る!」と

気分が急に夏へと変わります。



その気分の変わり方は、自分の中のものであって

うまく書くことが出来ないのですが

「夏は暑いから、涼しい薄物を着る・・」という以上に

この「最初に袖を通した時に、気分が夏へと変わる・・」というのが、

夏の薄物の魅力のような気がしています。




その、単衣から薄物に移るタイミングもまた人それぞれで

暦や時候の取り合わU´?せの基本はもちろんありますが

その年の陽気や、自分の中の気持ちなど一人一人の着こなしがまたあるものです。



着物といってもしょせんは着て楽しむもの、

暑い時には涼しく、寒い時には暖かくというのが基本ですが

季節感や時候を大事にするのもまた着物ならではの楽しみですので

本来の基本の取り合わせを大事にしながら、

ご自分なりの自由な着こなしを楽しむのが、また良いものです。




また、普段着の洒落着と、礼装用の着物では

お召しの目的もまた違ってきますので

着こなしのスタイルを自分の中で切り替えることも大事ではあります。



ただ、本を読んだり勉強して・・というよりは

街中でウインドウに映る自分の取り合わせをみたり・・

お出になった先の周りの人の着物姿を見たり・・・、といった中で

「お召しになっているうちに、自然と自分の中で出来上がってくる感覚」、

というのを一番大事にしてお召し頂くのがよいかと思います。



私が最初に薄物を着た日には、私は書きましたように麻の襦袢に夏の着物でしたが

母は(夏物ではない)塩沢を単衣に仕立てて麻の襦袢の上に着ておりました。



6月に入ってからお店の中にはエアコンを入れているのですが

母がスイッチを入れるとしばらくすると涼しくなりすぎて私が切る、

私が切ると気がつくと母がスイッチを入れる、一日そんな繰り返しをしていました。

気持ちも体感も単衣と薄物ではずいぶんと変わるものです。




「風が通ってゆく・・」そんな感じが

一番夏の着物のイメージにあった言葉かなと思います。



もちろん外に立っているだけでもジリジリと暑いこれからの夏の季節ですが、

麻などの涼しい襦袢に、張りのある薄物を当ててお召しになると

きっとそんな感じがお分かり頂けることと思います。



お家の箪笥を探すと、ご両親やお爺さまお婆さまの

古い麻の襦袢などが出てくるかもしれません

まずはそんな、肌に近いところに涼しい襦袢を当てるところから初めて

ぜひ、夏の薄物を自分の気持ちで感じてみて下さい!




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6月8日

つれづれ日記 「着物でお出かけ会 「柴又散策」


連休明けの5月9日、着物を着て柴又に遊びに行ってきました。



お天気の落ち着かなかった今年の5月でしたので、

お出かけの当日もシトシトと雨の降る日になってしまいました。



柴又の帝釈天の参道沿いにある、川魚料理の「川千家」さんのお座敷でお食事をした後、

寅さんの格好でガイドをして下さる方にお願いして、帝釈天、矢切の渡し、寅さん博物館・・と

遊んでまいりました。





最後は参道のお土産やさんで、お団子を買ったり、お煎餅を買ったりと一日楽しく過ごせました。

雨ゴートや雨用の草履など準備をする事で、雨の日でも着物を楽しめる事と思います

梅雨入りをして雨の日も多くなるこれからの季節も

ぜひ、気軽にお着物をお楽しみ下さい。



当日の様子を、こちらへアップしてありますので、

ご覧になってみて下さい。  <こちらをクリック!> 




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