トピックス、着物つれづれなるままに


お着物や和のものについてのトピックスや、思いつくままに色々書いています。
ご感想やご意見なもぜひお寄せください。
なるべく頻繁に更新するように頑張ります。
おいでになったら再読み込みして下さい。

平成13年の9〜12月の分です。


12月26日

今年最後の更新? ですが、このあいだの七五三の話です


暮れもおしせまり、21世紀の最初の年もあと少しとなりました。

寒さも大分増してまいりましたが、皆さんお変わりありませんか。



今年最後の更新となるかもしれませんが、

12月に入って慌ただしくしておりましたため

載せることが出来ませんでしたが、11月末にいたしました七五三のお話を・・・



昨年も、6歳と2歳の娘二人の七五三のお祝いを数えでしたのですが

(祖母もおりますため、元気なうちにお祝いは何でも早めに! というのが我が家のポリシーです)

「今年も着たい!」そんな娘たちの一声に、私の父も急に

孫のことなら何でも聞いてあげたくなる、おじいちゃんへと変わってしまい

今年も皆で集まることとなりました。

   (昨年の様子は、こちらをクリックするとご覧頂けます)



昨年に引き続き、メイキングの美容室での写真です。

下の娘は、まだ赤ちゃんみたいだった昨年にくらべると大分しっかりして

余裕が出てきているようで、上の娘の方が帰って前の日の晩に楽しみにしすぎて

まだ半分眠っているような顔になってしまいました。



近所のいつもお世話になる美容室なのですが、

子供のお祝いのお世話を楽しみにして下さっていて

皆さんに面倒を見ていただけたので、

子供たちもいつもと違う自分の雰囲気にも楽しむことが出来ていたようでした。



家内が祖母の手伝いなどもあるため、上の娘の着付けは美容室でお願いして

下の娘は私がお店で着物を着せてやり、みんなで集まって

お店の前で写真を撮ってから、八幡さまへお参りに伺いました。



地元の氏神さまでのお参りのあとに撮った写真です。

当日は朝から子供の世話に追われてあっという間にすぎてしまいましたが

日をおいて、こうして写真を見てみると

3歳の娘から、85歳の私の祖母まで、

4世代に渡って皆が健康で、揃って子供のお祝いが出来るということの

幸せをあらためて感じることができました。



お参りをしてから、今年オープンした渋谷のセルリアンタワーへ

食事に行ったのですが、そのときの玉川屋の女性陣四世代の写真です。



仕事でも生活のことでも、何かをあらためて伝えると言うよりも

こうして一緒にいるうちに、自然と思いを次の世代に伝えてゆける

そんな自然な流れが大事なような気が、こんな時にはふと思われます。

玉川屋のお店は、特に○○が有名・・というのではありませんが

こうして自分たちが大事と思い、永く伝えてきていることを

これからも大切にして行きたいと思っております。



娘たちは、昨年も草履を履くことにはなんの大変さもなかったようでしたので

上の娘は今年はぽっくりを履かせてやりました。

最初ははき慣れた草履と違って一寸たどたどしい感じでしたが

すぐに慣れたようで、上の写真の頃には大分余裕が出てきたようでした。



今年から一年生の姉はちょっとおすまし・・



負けじと頑張っていた妹でしたが

朝も早くからの一日に、やっぱり途中でちょっと一休み・・・



とはいえ、大好きな着物を着て

二人で最後までおおはしやぎの娘二人でした。

(一年の最後に、親バカ入ってすみませんでした・・・)



昨年よりずっと成長してしっかりしてきた子供を見ていると

この一年があっという間にすぎてしまった事に気が付きます。

そして、これからの一年を、実り豊かに過ごしたいと

あらためて思っているところです。



皆さん今年一年、ありがとうございました。

そして、来年もまたどうぞよろしくお願いいたします。

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12月10日

つれづれ日記 紋様のお話


先日、文様研究会という勉強会へ行ってまいりました。

呉服店の組合の主催で数回開催されていたのですが

仕事の都合で先日初めて聴講に行ってまいりました。



毎回、「宝尽くし」等のテーマを決めての講義で

今回は「有職(ゆうそく)文様」がテーマのお話でした。



「有職」は、本来は天皇を頂点とした宮中の

諸処の作法やしきたり、服飾などの決まり事に

精通した知識人のことをさした言葉で

識を有する意味の「有識」から変化した言葉です。

(今でも、新聞などでニュースの解説に「有識者の意見・・」なんて表現が有ります。)



そういった天皇や公家が用いた装飾文様をさした総称を「有職文様」と呼びます。



天皇や公家が着用した文様は色は、位や官位によって決められており

普通に使うことは出ないものでしたが

時代と共に徐々に下げ渡されたり、寺社などに奉納されることによって

自然と特別な文様や色ではなくなり、公家から武家へと

そして今では一般に使われるようにもなってまいりました。



上の写真は、袋帯に使われた雲立湧文(たてわく)の柄です。



宮中では古くからの文様や色の用い方は現在でも受け継がれているとのことですので

今月の愛子様のお誕生もあり、これからそういったお衣装も目にする機会があるかもしれませんので

文様や色にも気を付けながらご覧になって見て下さい。



「有職文様」のもう一つの大きな特徴は、

日本で作られた純和風の文様ということです。

正倉院をはじめそれ以前の文様は、大陸から伝来してきた模様が使われておりましたが

平安時代の宮中、公家の中から日本独自の文様として生み出されたのが

「有職文様」であるとのことでした。



先ほど、有職文様の代表的な文様でもある

雲立湧文(立湧の中に雲を配した柄)のお写真を載せましたが、

写真の雲は一つにまとまった雲ですが、

古いタイプの雲立湧だと下のように雲が二つに割れている文様もあります。



  

本来縦に使われる柄を、横に寝かせてみたのが右側の絵です。

さらにその以前のタイプがの文様で

横にしてみてみると、「雲立湧の柄」が、「唐草の柄」ににていることが分かります。



大地から立ち上る水蒸気を表したと言われる「立湧」の柄が

大陸から伝わってきた唐草の柄に源を発し、

徐々に日本独自の文様としてアレンジされ「立湧」の柄へとなっていった

そんな流れも、一つの柄から見て取れるようです。



内親王、敬宮愛子様のお誕生で宮中の行事の様子を目にする機会も

これから増えてくることと思います。

そんなときに、装束やお道具なので必ず「有職文様」をご一緒に目にすることと思います。

いつもの着物の柄と思っていた「柄」もちょっと違って見えるのではないでしょうか。

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12月7日

お着物姿で、テレビの収録に参加しませんか!

フジテレビ「クイズ$ミリオネア芸能人お正月スペシャル」

着物姿でのスタジオ観覧者募集のお知らせ


       (オンエアは2002年1月1日(水)午後6時30分からです)



昨年に引き続いてのご案内です。

フジテレビさんの、お正月の特番で、是非お着物姿でスタジオを埋め尽くしたい!

とのことで、観覧者募集のご案内です!



日時  12月17日(月) 前半 15時〜19時

              後半 17時30分〜21時30分

               (前半、後半をお選び下さい)

場所  お台場 フジテレビ

主旨  (製作会社よりの依頼書のままです)

    毎週木曜日夜7時からフジテレビにて放送中の、「クイズ$ミリオネラ」

    その正月スペシャルを収録する際にスタジオを正月カラー一色にしたいと考えております。

    正月といえば着物! という勝手な想像のもとに、

    皆さんのような着物のすばらしさを知っていらっしゃる方に

    是非スタジオに遊びに来ていただきたいと思っております。

    ご都合のよろしい方は以下までご連絡下さい。

    よろしくお願いいたします。

    ご観覧なされた方全員に「フジテレビ(ミリオネラ)記念品」、「交通費一律3000円」をお渡しいたします。

       お問い合わせや参加ご希望の方は、

         制作会社 日本テレワーク 担当 舟橋

                電話 03−5495−1350



参加ご希望の方は、14日(金)までになるべくお早めにお申込いただきたい

とのことですので、どうぞよろしくお願いいたします。

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12月7日

染み抜きの職人さんによる、普段のお着物のお手入れ講習会




12月8日(土)の午後2時より、

染み抜きの職人さんにお店に来てもらい、

紬などの普段のお着物のお手入れの講習会をいたします。



お召しになると必ず汚れる所って有りますよね。

衿や袖口、裾の内側などはどうしても何回かお召しになっていると

自然と汚れてきます。

あんまり汚しちゃいけないと思っていると、

着物を着ていても楽しくなくなってしまいますので

まずは気軽に着物をお召しになって楽しんで、

その上で、お手入れの基本の知識やコツなど

専門の職人さんからのお話を伺っていただくて

よく着るお着物の簡単なお手入れがご自分で出来れば

お召しになるのも安心なことと思います。



お手入れをご自分でというのもありますが

意外と多いのが、一生懸命自分でお手入れしようとして

かえって生地の目がすれてしまったり、

汚れが広がってしまったりなんて事です。



汚れによってはご自分でいじらない方がよいものもあるのですが

お出かけ先で汚したりすると皆さんあわてて

湿らせたおしぼりタオルで拭いてしまったりなんて事も多いようです。



どのくらいの汚れなら、ご自分でお手当出来るのか

それとも呉服屋さんに染み抜きに出した方がよいのか

そんな判断の基準がご自分の中に出来るだけでも

お着物を汚すことに対してのプレッシャーが少なくなるんじゃないですか。



じっさい、訪問着や付下げなどの無地の場の多い染めの生地は

あまりご自分で手をかけない方がよいと思いますので

今回は、紬や小紋のような普段のお着物をメインに

お話しさせていただこうと思っています。



お出かけにもちょうど良い季節でもありますし、

お着物お召しになってお茶飲みがてらお遊びにおいで下さいませ。

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11月29日

「きものフォトコンテスト」のお知らせ




毎年恒例の、着物フォトコンテストが今年も開催中です。

例年は、お正月から1月いっぱいのお着物姿の写真が対象でしたが

ことしからは、10月1日より来年の1月31日までの期間の

着物姿のお写真が応募の対象となりました。



秋から暮れ、お正月にかけてはお着物でのお出かけも多い時期です。

大賞の商品を目指すのもよし、自分の思いでの記念に応募するのもよし

楽しいお写真がありましたら、是非ご応募になってみて下さい!

   (凝った写真より、着物の楽しさが伝わるそんな写真が毎年入選しているようですよ)



   「春夏秋冬 四季折々日本流

      きもの姿を写そう  ほのぼの写真コンテスト!」



「主催」    お正月は きものキャンペーン委員会



「写真サイズ」 カラープリントキャビネ版より四つ切り、四つ切りワイドまで



「応募方法&応募先」

        応募票に、氏名、住所、電話、年齢、職業、

             写真のタイトル、撮影場所、撮影年月日、 を記載のうえ

        写真の裏に添付して、コンテスト事務局へご郵送下さい。



         コンテスト事務局   〒600−8414 京都市下京区高辻通烏丸東入 新装大橋ビル5階



         応募票は、応募写真一点につき一枚必要となります。

         玉川屋当てに、メールにてご送付先をご連絡いただければ郵便にてお送りさせて頂きます。

          (もちろん、渋谷のお店にもおいてあります)

         応募票をご要望の方は、ここをクリックして下さい。メールウインドウが開きます。



「応募締めきり」 平成14年1月31日(当日消印有効)



「発表」     平成14年3月31日(入選者の方に、直接ご連絡いたします)



「表彰」     大賞       1点    副賞20万円および、JTBより「オーストラリア4泊5日ペア旅行券」

         特賞 3点          副賞10万円および、京セラよりカメラ「ヤシカズームメイト105SE」

         ファミリー賞   5点    全国農業協同組合連合会より「パールライス10kg」

         ダンディー賞   5点    月桂冠より「日本酒超特撰角樽」

         ナイスショット賞 5点    ニコンよりカメラ「ニュービスS2000」

         カップル賞    5点    サントリーより「しみじみ緑茶缶3ケース」

         初 春 賞    5点    たち吉より「和陶器セット」

         ほのぼの賞   50点    富士写真フィルムよりインスタントカメラ「チェキ」

         お年玉賞  1000点    ゆかた地(応募者全員の中から抽選にて)

  

「応募について」 平成13年10月1日より平成14年1月31日の期間に撮影したもので未発表のものに限ります。

         ●規定サイズ外の写真、ならびにフィルムでの応募は無効です。

         ●作品に写る被写体(人物)の応募承諾を得たものに限ります。

         ●入賞者(お年玉賞を除く)は、作品のフィルムを提出して頂きます。

         ●入賞作品の著作権は主催者に属するものとします。

         ●作品の返却は致しませんのでご了承下さい。



「審査」     審査委員長  森山眞弓(JCIIフォトサロン館長、衆議院議員)

          審査委員   市田ひろみ(服飾評論家)
                 立木義浩(写真家)
                 中谷吉隆(写真家)
                 西田泰久(富士写真フィルム宣伝部長)



着て出かけるだけでも楽しい着物ですが、

よい思い出が写真に残れば・・ そしてそんな写真が入選すれば・・

お出かけにはカメラを片手に!

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11月12日

「お便り」のつづき  「お直し」についてのお問い合せに・・


9日に書きました「お便りに」の中のお仕立て直しについて

お問い合わせを何人の方からか頂きました。

前回の補足をかねて、お答えしたメールを載せてみました。



>身丈だしはどこの呉服店でも扱いますか。



基本的には呉服店はお直しやお手入れも承るはずです。

何でも気軽に相談できるお店を見つけておかれると

着物をお召しになるのも安心と思います。



ただ、十分注意しながらほどいたりお直しするのですが

古いお着物だと加工中に生地が傷んだり

思わぬトラブルが有ることもありますので

責任を持ってきれいに直せない可能性のある場合には

お断りをすることもあります。



いずれにしろ、お品によって状況はさまざまですので

実際に呉服店にお持ちになってご相談されるのが一番です。



>布丈が足りない場合、足し布をしなければならないですね。

>このとき共布がない場合、用意出来ない場合と出来る場合

>がありますが。



着物と同じ生地はなかなかご用意が出来ないと思いますので

八掛に使う生地を共に近い色に染めて足し布にお使いします。



帯の胴の下に足すときは、ほぼ位置も決まっているのですが

それでは寸法が足りないときにはお端折の中に足すこともあります。

この場合は、お人によって腰紐の位置もちがいますので

あらかじめ、きちんと寸法のあったお着物をお召しになっていただいて

その時の腰ひもの位置をよく確認して仕立屋さんと相談して

お直しが可能なら承るようになります。



実際お端折の中に足すのは、なかなか難しく

お召しになる方にも着たときに足し布が出ないように

紐の締め方や着方などで多少工夫を頂くことが必要となります。



お値段的には、足し布の当て方によったり、

お着物の具合(生地の具合や、ほどいたときの汚れの具合等など)

によって大分違ってきます。

やはりお品によって、また身丈を直す寸法などにより様々ですので

お店で伺って頂くのが一番良いかと思います。



>それと、掛け襟も短いですね。そうすると、そのような

>調整も仕立て屋さんでしていただけるのでしょうか。



古いお着物ですと掛け衿が汚れていることが多いので

主衿から新しい掛衿をとって、古い掛衿ととりかえて使うこともあります。

(古い掛衿は、主衿の下前の方に出ますのでお召しになると見えません)

身丈をのばすと、褄下の寸法が出来なくなるときがありますので

その様なときには、衿にも足し布をすることもあります。



絹の生地はデリケートな素材でもありますので

お直しをするときには、慎重に見ながら

キチッとした形でお直しが出来るようならお承りするという形に

どちらのお店でもなることと思います。

古いお着物場合には多少のリスクのあるときもございますので

よくご相談されて、納得されてから実際にお直しされるのがよいかと思います。



また、といて、きれいに洗って、お仕立て直し、というと

新しいお着物を誂えるときと同じように費用もかかってまいります。

とりあえず直してみよう・・  と何枚かお直しすると

新しいお着物が一枚誂えられた、なんてこともありますので

その分の費用をかけて良く仕立て上がるのか、

実際にご自分がお召しになる上で役に立ってゆくか、

といったことをご検討になりながら、色々考えてみて下さい。




永く大事にお召しになれるのが、お着物の良さでもあります。

色々考えてながら、たのしんでみて下さい。

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11月9日

「季節のお便り」&「お着物のリフォーム」


”時折皆さまにお送りしております「お便り」です。”



ファッションの秋、食欲の秋、スポーツの秋、読書の秋・・

何をするにも楽しい、気持ちの良い秋の季節は、

色々なことばで言い表されます。



秋を表すことばで「冬隣(ふゆどなり)」なんて言葉が

詩に詠まれることもあるようです。



ちょうど今頃からの季節、すーっと肌寒くなって

秋といいながらも、もう冬がすぐそこに来ていることに

ふと気が付く頃でしょうか。



「冬近し」「冬を待つ」という言葉もありますが

もっと、季節がすっかり移り変わってしまうことを感じさせるような言葉です。



同じ季節の移り変わりでも、秋から冬への変化は

ちょっと身の引き締まるような雰囲気があります。

「冬隣」の言葉が有れば、きっと「春隣」や「夏隣」等の言葉もあるのでしょうが

ニュアンスが大分違う感じがしますから。



街中を通る方の装いも、

秋のまだ軽快さの残る服装から、冬の厚めの暖かそうな装いへと

今の時期はさまざまです。

(渋谷では、雪の降るような寒い日でもミニスカートの子も沢山いますので

 季節に関係なく、流行を追うのもまたファッションの楽しみでしょう)



着物でも、秋から冬へと自然と装いも変わってきます。



帯付きでさらっとお出かけしたいのが

ちょっと羽織でもはおって・・ 

同じ織物の紬でも、大島のようなさらっとした地風のものから

冬の寒さが強く感じられてくると、

真綿の紬のような暖かみのある地風のものが着てみたくなる・・

ふとそんな気になる日があるのではないでしょうか。



単衣から袷へという、衣替えと違って

自分の中で感じる季節感に合わせて、自然と装いが変わってゆくのも

今の時期のお洒落の楽しみと思います。




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秋の恒例となりました、きもの呉盟会の「大蔵払い」を

11月16日(金)より18日(日)まで

港区 芝の 東京美術倶楽部にて開催させていただきますので

ご案内をさせていただきました。



東京都内の老舗五十余件が一同に集い

それぞれのお店のいつものお品を持ち寄り

通常より2割引から半額以下でのご奉仕市となります。

 (バーゲン用のお品ではなく、各店の趣のあるお品をお値打ちにてご覧頂けるのが

  一番の魅力のこの大蔵払いです。お着物の楽しいこれからのシーズンやお正月などの

  お洒落にぜひお役立て下さい。)



毎回、ご好評を頂く半値以下での謝恩の「超特価コーナー」に

今回は20周年を記念しての2万円コーナーができます。

各店が見切りでお出しするお品は、何が出るかはお楽しみの掘り出し物です。



また、「老舗のうでくらべ」と題して

それぞれのお店のこだわりの品を限定で揃えた「染帯」のコーナーや

 (こちらのコーナーだけは正札の販売となりますが、特別プレゼントをご用意しています)

お正月に向けての、正月の小物をお揃えしたコーナーなどもございます。



礼装着からお洒落着まで、着物や帯は勿論

帯締め、帯揚げ、草履バッグ、べっこうの小物といった和装小物も

ご奉仕値にての大蔵払いです。



ご来場の方には、空くじなしの福引きや

お着物姿でご来場の方にはプレゼントのご用意などもありますので

秋の良き日、お気軽にお遊びにおいで下さいませ。



   ご入場には案内状が必要となりますのでご希望の方はメールにて

   お名前とご住所をご連絡いただければ、郵送させていただきます。



   詳しいご案内はこちらでしておりますのでご覧になって下さいませ。




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最近は、着物のリフォームのお問い合わせを多く頂きますので

お仕立て直しのことについても、ちょっと書いてみました。



着物は、解いて端縫い合わせると再びもとの一反の反物に戻ります。

そのため、寸法を変えてお仕立て直したり、

着物をコートや羽織に直したりと言ったことが可能となります。



古いお着物を直す場合は、身丈や裄を延ばす場合がほとんどです。

裄をのばすには、袖付けの縫い込み

身丈のばすには、身頃の内揚げ(胴の部分の縫い込みです)が十分あることが必要となります。



袖付けの縫い込みは、生地巾によって決まってしまいますが、

胴の内揚げは、たっぷり縫い込んであるものと、

残布で布地を残したためにあまり縫い込みのないものと有ります。



今は着物も丁寧に着るようになり 、染み抜きの技術も良くなりましたが

以前は衿が汚れても取り替えてきれいに着られるようにと

掛け衿分を残したりと、布地として取っておくことがありましたので

内揚げの少ないことが多いようです。



表地の内揚げが十分有るならば、今度は裏地です。

八掛と胴裏の生地の縫い込み分が、身丈を長くする分有れば大丈夫ですが

そのぶん無い場合はどちらかを取り替えて仕立て直します。

胴裏に茶色いシミが出ていたり、八掛の色目がお好みでないばあいには

解いたときに白い胴裏に取り替えたり、八掛を変えてまた違う雰囲気のお着物に

仕立て直したり出来ます。



表地がない場合でも、帯下に入る部分またはお端折に隠れる部分に

足し布をして身丈をのばすと言うことも可能です。

ただ、足し布の位置が合っていないと着物を着たときに

足し布が見えることもありますので、

あらかじめ着方に合わせて足す場所を決めたり

着るときに腰ひもの高さを変えて調節したりと言ったことが必要となります。



寸法を広くしたり、裄をのばしたりする場合には

生地の縫い込みの内と外で色焼けや汚れがないか、生地が傷んではいないか

といったことを確認してから、着物をほどくように致します。




そのようにして、お仕えになるお品は大事にお召しになって

その分出来た余裕が有れば、何か新しいお品を誂えるときに

染めや織りのしっかりした、自分の納得のゆくお品をお揃えになれば

また永く大事にお使いになれるお品が自然と揃って行くことと思います。




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秋のお出かけに気持ちの良い季節です。

お気軽にお着物お召し下さいませ。



お召しになっての楽しいお話など有りましたら、

是非お聞かせ下さい。

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10月27日

着物教室の皆さんとお着物でお食事会をしてきました


玉川屋では、皆さんとご一緒にお食事に行ったり

着物の工房見学に行ったりと、時折のお出かけ会を企画しております。



今回は、4月より始めた着物教室がちょうど半年を過ぎて一区切りとなりますため

お教室の生徒さんを中心に、お着物のお好きな皆さんとお食事会をいたしました。





恵比須のガーデンプレイス内にあります、「タイユバン・ロブション」という

フレンチのレストランが会場で、格式のある雰囲気のレストランで、

せっかくのお着物姿にはぴったりの雰囲気で楽しんでいただけましたようです。

当日は少し風がありましたがお天気も最高で、

レストランの外の広場では人前の結婚式も行われておりました。



毎週のようにお着物をお召しの方も、

春から着付けを習って今回が初めて自分で着てのお出かけという方もおいででしたが、

それぞれに皆さん一日楽しんでいられたようです。



呉服の仕事をしていると、

「着物のお出かけは大変で・・  食事もできないし、足は痛いし・・

 うちへ帰って着物を脱いだらホッとしたわ。」

そんなお話を聞くこともあります。

いったい何が違うのかな、と考えると

やっぱり自分で楽に着るというのが、一番大事のようです。



お着付けを人にお願いすると、着ている途中で着崩れては大変と

ついついきつめの着付けとなってしまいます。

また、人に着付けは出来ても、普段ご自分で着物を着ていない方は

人に着せるときも、「楽に着せる」ことより、「綺麗に着せる」ことに神経が行ってしまいます。

この「楽に着る」と「綺麗に着る」の差は、ちょっとしたことではあるはずなのですが

着てみるとずいぶんと違うようです。



まず着て楽しむことの為に、着付けを習う、

(着方を習うのと、着る楽しみを習うのでは全然違うことです)

そうすれば自然と、自分なりの楽な着方がきっと身に付くはずです。

あとは、楽しければ自然とお着物を着る回数も増え、

着慣れるほどに、自分なりの着こなしが感覚として分かってくるのが着物です。



着るほどに楽しくなる、そんな良い循環を見つけると

思うほどに難しくなく、着物が楽しめるはずです!



クリスマスや忘年会、お正月のシーズンを目前にして

今年こそは着物で!  そんな方もきっとおいででしょう。

ぜひ、気軽にお着物楽しんで下さい。

そして、ぜひ玉川屋のお出かけ会にも気軽にご参加下さい!



お出かけ会の詳しい様子は、着物教室のページに載せてあります。

こちらをクリックしてご覧になって下さい。

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10月18日

不定期、日記  「特別な時だけではなく・・」


今は店頭に男物を掛けて、大きな男の着物姿のポスターも貼ってあります。



ポスターは今流行の「コンボイ」が着物を着ているポスターですので

渋谷の若い人には結構注目されているようですが

以外と年輩の男性方にも男物の着物をご覧になってゆく方が沢山おいでです。



お店によって下さった方と色々お話をしていて面白かったことは、

「着物も一式揃っていてね、

 僕はね、着物が着たいんだけどねー

 うちの家内が、汚すとだめだから・・・ って言って

 着せてくれないんだよね。。。」



お一人かと思うと、お店によって下さる近くの会社にお勤めのお父さん方からは

おなじお話を何人かの方から伺いました。



お着物もしょせんは衣服ですので、着れば汚れるもの、

汚れれば綺麗にしてしまっておけばよいことで、

何年もしまって変色してしまったようなお品でなければ

それほどお手入れも大変ではなく費用もかからないのですが

「着物を着たら汚しちゃいけない! 汚しちゃいけないから、着物は着ない!」

お着物はお持ちながら、こんなサイクルでお着物を着たいのに着ない方も

結構いらっしゃるのじゃないでしょうか?



今日は一日雨模様のお天気でしたが

おいで頂いたお客様から伺ったのは

雨の日にお着物を着てゆくと、

 こんなお天気なのに、どうも・・・  と、大変恐縮されたり

 酔狂な人だね、こんな日になにも着物を着なくても・・  とまで言われたこともあるそうです。

勿論、雨の日は濡れても安心なように綿の着物を(今日は藍の久留米絣をお召しでした)

さらっと着て、雨コートを羽織ってお出かけするのでご本人は全然思っていないのですが

周囲の方からすると、びっくりされることも少なくないようです。



お洋服だって雨の日には、

シルクの上質のものや、一張羅の生地の良いものを着たりするときには

やっぱり気を使いますよね。

それで、安心して着られるようなものを着て出かけることになるでしょう。

同じ様に、着物もその時の状況に合わせて

お洒落をしたり、汚れも気にしないでスモモのをさらっと着たりと

お召し頂ければよいのですが・・・



お着物って、礼装の場やフォーマルな何か特別なときのお召し物、

そんな感じがあるのでしょうか。

実際は、普段に着られるものも色々ありますし

そんなさりげない普段着の方が帯合わせや小物の取り合わせなどの自由度も高いですし

季節感を出したり、帯留めなどの小物で遊んだり、なんて事もしやすいはずです。



お客様方と色々お話ししていて思ったのは、

なにより街中にお着物姿が、目に付かないため

着物は普段着ではなく、フォーマル用と思っていらっしゃるみたいです。



今の時代は、年中着物という訳にはなかなか行かないことと思いますが

(私も、外回りやお店番や出先などによって、着物の時も洋服の時もあります)

きっと、街中にお着物姿が増えると、

「あ、着物っていいな・・」とか「私も着てみようかな・・」なんて思う方は

きっと増えることと思います。



秋のお出かけにも気持ちの良い季節です。

ぜひお気軽にお召しになってみて下さい!

(お召しになっての楽しいお話など、ぜひ玉川屋の掲示板へもお寄せ下さい)

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10月10日

不定期,日記  「いま、自分が着たい着物を・・」


お着物は永く大事にお召しになれる分、

しっかりと残ってゆきます。

では、お着物を揃えるときには、

今着たいものを作るのがよいのでしょうか

それとも先を考えながら地味目なものを作るのがよいのでしょうか。

年齢と共にじょじょに変わる似合う着物、

今日、お伺いしたお客様とはそんな話になりました。



若い頃には、

先々着られるようにと渋めの着物を作ることもあったけれど

けっきょく、いざ着ようとするとなんだか寂しい気もして

今となればあまり袖を通していないのよね・・ なんてお話でした。



今日 自分が着たいと思い、 今 似合うお着物

それを着るのがやっぱり一番のようです。

勿論自然と派手にはなってまいりますが、

それを帯や小物の取り合わせで着こなすのも

また着物の楽しさでもあります。



でも、あるご年代

ちょうどご自分が若い頃はは地味と思っていたお着物が

そろそろ似合うようになる頃・・

そんなご年代には、

ちょっとお着物に対する気持も変わってくるようです。



今、新しくお着物をつくるのなら、

これから先に自分がずっと楽しめるようなものを作りたい、

でも今はまだ、それを着るにはちょっと早い、

自分の中の、着物に対するそんなターニングポイントが

どなたにもあるはずです。



ここ何年かは、今タンスの中にある着物を目一杯着るの、

それが、もう一つしっくりこなくなったら

それからの自分のためのお着物を作るわ、

という時期のようです。



一つ一つに思いがあって、自然と揃ってゆくお着物、

きっと皆さんもいつかふと自分の着物たちを見ながら

そんなタイミングを迎えるかもしれません。



そこから先はきっと、

練熟した自分らしい着こなしをじっくり楽しめることと思います。

そんな日のために、

今から自分のスタイルをしっかり持ってお着物を楽しんで下さい。

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10月6日

神田川で、友禅流し


明日10月7日の、午後1時から

東京の新宿区の神田川で、友禅流しが再現されます。



もともと神田川沿いには東京の染め屋さんが多く

以前は(昭和40年代頃までのようですが)、神田川で染め物のを洗う光景が見られたようです。

川の水質が悪くなったり、川に流れ出る染料の汚れが問題になったりして

いまでは、染めの工場内に水路を造ったりしての水洗いに変わってまいりました。



十一年前にも一度再現をしたそうですが

伝統の技術を、友禅流しを知らない若い職人さんや若手の後継者に伝えるためと

今回の再現が実現したそうです。



お着物というと、ふと頭の中にイメージが湧きながら

実際には見たことのない、そんな景色ではないでしょうか。

(かくゆう、私もその一人ですが・・)



友禅流しの、詳しい場所は

東京都新宿区早稲田3丁目、神田川の面影橋と三島橋の間です。

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10月4日

不定期,日記  「ご自分にとっての満点のお品を見つけるためには・・」


お昼間、伺っていたお客様は

お手持ちの帯に合わせる着物を探して、と

以前から言われていましたお客様でした。



帯は、緑の地色に箔と螺鈿(らでん・・貝の裏の光沢のある部分を薄く生地に貼ります)

鳥獣戯画の柄をあらわした袋帯です。

緑の地色って、明るくなったり、渋くなると、決行に派手地味が出ますし

濃いめの緑は、いざお着物に合わせると思っているより存在感があったりします。



その帯も、柄や技法が凝ったお品ですので

帯を主題に取り合わせようと、

無地風や、柄のすっきりした付下げを考えておりました。



いざ探してみると、80点の取り合わせのお着物はご用意が出来るのですが

今回は特にぴったりのコーディネートをと思っているため

絶対100点の想いが私にも強く、ご注文を頂いてから大分お時間を頂いてしまいました。



お着物は、いざ探すとなかなか見つからず、

思ってもいない時に、気に入ったお品が出てきたり・・

そんなことも多いのではないでしょうか。



ぱっと気に入ったお品が出てきたときに、思わず買ってしまう

衝動買い、なんてよく言いますけれど

やっぱりあのとき買っておいて良かった、となるか

あわてて買っちゃだめよね、となるか

その差はどこにあるのでしょうか。



お着物の場合は、普段から色々なお品をたくさん見ておくことが

大事だと思います。

見て、触れて、ご自分の頭の中にお着物姿のイメージを作って

それをたくさん繰り返しておくと

いざ、自分がきっと永く大事に楽しめるお品が目の前に表れたときに

「これだ!」って、後で後悔のない決断がきっと出来るはずです。

それまでの、あれこれ色々考えるのが

お着物のお買い物の楽しみでもあるですから。



気に入るお品って、お好みはあることながら

どなたが見ても良いお品ではあると思いますので

熟慮の末、「やっぱりのお品を・・」とご注文いただくと

すでに他のお客様にお作り頂いてたり、なんてこともありますし。



ご自分にとっての間違いのない決断、そのための下地をしっかり作って下さい。

そんなことで、きょうも緑の袋帯に合わせるお品を

染め屋さんと相談してまいります。



ちょっと前の日記はこちら、

玉川屋きもの掲示板 「きもの お茶のみ話」を、クリック。

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9月26日

おくればせながら、夏休みの宿題のお話。


9月ももうおしまい、来週には袷の時期になるころに

とっても遅ればせながら、夏に書けなかった夏休みの主題のお話を。



今年の夏休みは、子供の宿題に藍染めの体験に行って来ました。

数年前に、日光へ藍の生葉染めの体験に、

やはり子供の宿題をかねていってきました。

生葉染めは、藍の畑へ行きそこで刈り取ってきた藍の枝から

葉だけを取ってミキサーにかけて染料を作ります。



まだ緑色の染料に、生地を浸けて染料をしみこませます。

よく染料の中でもんでから、持ち上げて空気に触れさせることで

染料を酸化させ、水ですすぎます。

その後、過酸化水素水につけて(これは酸化を促進し色止めをする役目を果たします)から

乾かしてやります。

一見すると緑の染料で、染め上がりもかなり緑がかった青色ですが、

空気や酸化剤で酸化させることで、一気に色が青くなってきます。



畑に藍の葉を刈りに行ってから小一時間と、

幼稚園の年少クラスの子供を連れていっても楽に出来るものでした。



今回伺ったのは、駒込にあります「布礼藍(ふれあい)」という藍染めの工房です。

呉服屋の跡継ぎの仲間たちで、それぞれ子供の宿題をかねて家族連れで伺ったため

総勢で20人ほどでしたが、工房のご主人がやはり呉服屋さんのご兄弟ということもあり

快く面倒を見ていただきました。



まず、入り口の前の街路樹の下に生えている藍の葉を取らせてもらい

これは新聞紙に挟んで押し花にして持ち帰りました。



持っていったTシャツやタオルを染料が染みやすいように水に浸けてから

藍の染料のタンクに浸けます。

浸けて中で揉んでは外に出して空気に触れさせてやって(空気中で酸化させてやります)

これを何回か繰り返すことで、だんだん深い藍の色が染まって行きます。



タンクの中の染料は、生葉のようにそのままの藍ではなく

「すくも」と呼ばれる藍の染料の元が入っています。

すのこの上に山のように藍の葉を積み上げおいておくと

藍の葉が発酵してだんだんに小さくなってきて、

それを乾燥させると下のような「すくも」になります。



Tシャツはそのまま染めれば青に染まりますので、下の方だけ浸けてぼかしにしてみたり

タオルは木の板で挟んで輪ゴムでしばり、板締めの絞り風に染めたりと

結構楽しいものでした。

(子供たちは、手や爪まで青く染まり、そっちの方でもキャーキャーいって喜んでいました。)



こちらの工房は、となりに機織りの部屋もありますため

次は、藍で染めた糸を使ってコースターの機織りに挑戦です。

大人用の機ですので、小学生くらいの大きな子はよいのですが

幼稚園の小さな子供に体験させようとすると

子供をいすに座らせて緯糸(よこ糸)を通させると、

おさや、糸を上下させるペダルやらは大人がやってやらなければならないため、

コースターが一枚織り上がる頃には、周りの大人はみんな汗だくになっていました。



先日の、江戸小紋の工房の見学もそうでしたが

何か、ものを作ってゆく作業というのは大人、子供を問わず楽しいものです。

自分でやってみると、思った通りになかなか行かなくて苦労したり

ぎゃくに思い通りの仕上がりになって、ちょっと得意になってみたりと

だんだん、真剣になってきてしまいます。

(江戸小紋の工房へ行ったときに皆さんが体験した袱紗の染めも

  なかなか素敵な袱紗が出来て、皆さん喜んでおいででした。

    来年の春にでもまた機会が作れればと思っていますのでぜひご参加下さい!)



来週はもう十月、袷の時期となります。

涼しくなるといよいよお着物でのお出かけにも楽しい季節となります。

この秋もぜひお着物気軽にお楽しみ下さい。



暑かった今年の夏です、

薄ものや、単衣の着物、もう一度よく見てからしまってあげて下さい。

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