平成11年の11〜12月の分です。


12月27日

「江戸モード大図鑑」展、のおしらせ。

着物の原型とも言える江戸時代の小袖を集めた

「江戸モード大図鑑  小袖文様に見る美の系譜」が

21日より来年の2月6日まで赤坂のサントリー美術館で開催されております。



今回約100点が展示される小袖類は

千葉県の佐倉市にある国立歴史民族博物館の所蔵の品で

野村コレクションと呼ばれる個人の収集による小袖類ですが

その内容はすばらしいものです



この「江戸モード大図鑑展」は、まず収蔵元の歴史民族博物館で

11月より展示されており、今後も広島、福島と開催の予定ですが

私は先だって歴史民族博物館で開催されましたときに、見てまいりました。



歴史民族博物館での展示は、300点近いその収蔵のほとんどを

展示してありました。

現在の着物の原型である小袖も長い間その形は変わらずに

色、文様、技法の様々な手段で 意匠が表現されています。

友禅、絞り、縫いなど今に受け継がれる技法が様々に発達した時代でもあり

何時間でもゆっくり見ていたくなるほどです。



私のいたらない表現では伝わりにくいと思いますが

お着物好きな方だけでなくともぜひともご覧になっていただきたい 展覧会です。

図録も、見ているだけでも楽しくなる綺麗なものですので

ぜひお求めになってみて下さい。



暮れから新春にかけてお着物でのお出かけも多い時期と思います。

お時間がございましたらぜひお足を運んでみて下さい。



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12月13日

「きもので始まる2000年!」 お正月フォトコンテストのお知らせ

師走も半ばとなり、慌ただしい時期となりました。

お仕事やお家のご用もさることながら、忘年会やお出かけなど

年末から新年にかけては、お着物のお楽しみも多い時期かと思います。





今年より始まりました、お正月は着物キャンペーンが来年も開催されます。

街中にもテレビにもお着物姿が一番多いお正月 の 時期

気軽に撮った一枚、練った構図の一枚、思い思いのそんな一枚のお写真を

ぜひご応募下さい!



ぜひ普段の生活の中にももっとお着物姿を、といった願いから

まずお着物姿が一番自然なお正月のシーンからと

今年より始まりましたこの企画ですが、

今年も多数のご応募があり 、大賞を取られたのは東京の方でしたので

呉盟会の春のご奉仕市の会場内で表彰をさせていただきました。



凝ったお写真より、何気ない気持の伝わる

そんなお写真がよいようですので

1月のお出かけの際には必ずカメラをお忘れなく・・・



ご応募用紙はメールでご連絡を頂ければ

玉川屋よりお送りさせていただきますので

2000年最初の、運だめし(?)にぜひご応募下さい!!



ここをクリックして下さい。メールウインドウが開きます。



「応募要項」

募集テーマ   平成12年のお正月および一月中の着物着装風景。課題は自由です。



写真サイズ   カラープリントキャビネ板より四つ切り、四つ切りワイド板まで。



応募方法    応募用紙にお名前、ご住所、お電話、年齢、職業、題名、撮影場所、撮影年月日をご記入の上

        作品に添付して、コンテスト事務局または玉川屋に郵送またはお持ち下さい。



          お正月は着物キャンペーン事務局
           〒600-8414 京都市下京区高辻通烏丸東入  真相大橋ビル5階

          玉川屋呉服店
           〒150-0044 東京都渋谷区円山町5-3



締め切り    平成12年1月31日(当日消印有効)



 発表     平成12年3月31日



 表彰      大賞     1点 JTBより「シドニー・オーストラリア4泊5日ペア旅行券」および 副賞20万円

         特賞     3点 京セラよりカメラ「ヤシカズームメイト80」および 副賞10万円

       ファミリー賞   5点 全国農業協同組合より「パールライス10L」

       ダンデイー賞   5点 月桂冠より日本酒角樽

      ナイスショット賞  5点 ニコンよりカメラ「ニュービス200」

      コーデイネイト賞  5点 藤田観光より「お食事宿泊券」

       ペアー賞     5点 サントリーより「続のほほん茶缶3ケース」

        初春賞     5点 たち吉より「和陶器セット」

       ほのぼの賞   50点 富士写真フィルムよりインスタントカメラ「チェキ」



        お年玉賞   1000反 ゆかた地(応募者全員の中から抽選で)



作品応募について

1,平成12年正月及び1月中に撮影したもので、未発表のものに限ります。

2,規定サイズ外の写真、並びにフィルムでの応募は無効です。

3,作品に写る被写体(人物)の応募承諾をえたものに限ります。

4,入賞者(お年玉賞はのぞく)は、作品の原版を提出していただきます。

5,入賞作品の著作権は主催者に属するものとします。

6,作品の返却はいたしませんのでご了承下さい。



選考      審査委員長  森山真弓(JCIIフォトサロン館長、衆議院議員)

        審査委員   立木義浩(写真家)、中谷吉隆(写真家)、市田ひろみ(服飾研究科)ほか



ふるってのご応募をお待ちしております!!

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12月7日

渋谷 道玄坂のライトアップ。

師走に入り街中もクリスマスや年末に向けての雰囲気が出てきました。

渋谷の道玄坂も4日(土)より街路樹のライトアップが始まっています。

渋谷の駅前の「109」より始まり、玉川屋の先まで続いております。

今年は有名だった原宿のライトアップが中止となりましたので

ずいぶんと渋谷の人でも多いようです。

やっぱり人出が多くて賑やかな街は楽しいものです。



玉川屋でも月末まで「帯の市」を開催しております。

駅からライトアップをたどって歩いてきていただくと

玉川屋につきますので、お茶でも飲みにお遊びにお出かけ下さいませ!

(ご来店の方にはもれなく、来年の着物カレンダーをさしあげております。)



渋谷は来年、渋谷の駅の上に30階建てのオフィスビルと高層ホテル、ショッピングモールからなる

「渋谷 マークシティー」がオープンいたします。

人の流れや街の様子もまた変化が出ることと思います。

このビルがオープンすると、玉川屋へも

駅からマークシティーの4階までエスカレーターで上がり、中の遊歩道をまっすぐ歩くと

坂道を登ることなく 今の半分の時間で、おいでになれます。

道玄坂を登ってくるのが皆さん大変とおっしゃっていたので

どうぞ楽しみにしていて下さい。



その他にも、

渋谷駅の正面に渋谷のマルチメデイアの中心となる「渋谷Q-Front」が2000年オープン、

オフィスとホテルビルからなり、最上階には能舞台やそれを囲むレストランが出来る

東急グループの新本社ビルが2年後にオープンと

渋谷はこれからもどんどん変わってまいります。



思いがけない変化が面白い渋谷の街ですので

玉川屋のご案内と共にこれからも色々な情報をお伝えしてまいります。

これからの渋谷をどうぞ楽しみにしていて下さいませ!

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12月1日

男のきもの お召しになってみませんか。

先日、男のお客様ばかり5、6軒続けておいで頂いた日がありました。

茶道をされている方、香道を習っている方、お稽古事でなく着物が好きでお召しの方などなど・・

お召しのなり方やお好みもそれぞれではありますが

お茶を飲みながらお話をしていて、皆さんが揃っておっしゃることは

「着物を着ている男性が少ないので、最初は着るのがちょっと・・・」と言うことです。



いざ着慣れてしまうと、着物の着心地はよいものですし

人の目も気にならず、逆にちょっと目立って良いという方もおいでです。

婚礼や会合などの席にお着物で出かけると

沢山の名刺を交換するより相手の方は、いつまでも覚えていて下さいます。

決して品のない目立つだけの格好とも違いますし、

品よく適度に目立って自分を相手に印象づけるにはお着物は良いかもしれません。



うらを返せば、それだけ男性のお着物姿が少ないと言うことではあるのです。

これから着ようと思っている方には、この着物姿の少なさが

着る気を損ねる理由でもあります。



着物姿で出かけるときに、着物を着て先方で履こうと思い袴を風呂敷に包み

タクシーに乗ることがあります。

そんな時は必ず、付き人も着かず自分で荷物を持って営業に回る

駆け出しの落語家に間違えられます。



着物姿の男性は、落語家か役者か邦楽関係、

そのくらいしかお着物姿の男性には思いつかないことが多いようです。

若い方はまだ良いようですが、「お具合が悪いのですか?」「病院ですか?」と

よく尋ねられる、ご年輩のお客様の笑えないような話しもあります。

(よく政治家が入院すると着物姿でインタビユーを受けているあんなイメージなのでしょうか?)



なにより街中にお着物姿の方が増えて

「あ、やっぱりお着物は素敵だから私も着よう・・」そんな風になるのを

本当に楽しみにしています。

十人いれば十通りのお召しのなり方、それぞれの方の個性とこだわり

沢山の方がお召しになってこそそんなお着物の楽しみや魅力が一番伝わるのではないかと思います。



先日ご紹介したホームページ「男のきもの大全」の浅草での集まりの中で

日と場所を決めて、何のためというのではなくお着物を着たらそこへ集まる、

自然と人の目に沢山のお着物姿が触れる、そんなことも楽しいのではないか・・と、

おいでの方の中から意見が出ておりました。



土曜日の午後3時に、銀座みゆき通りと並木通りの交差点角の「風月堂」という喫茶店の前、

それがお時間と場所です。

もしかすると数人かもしれないし、とっても沢山の着物姿の方がお集まりかもしれない、

何のために着ると言うのでもなく、着たときにはただ自然とそこへ足を向けてみる

そんなことも楽しいのではないでしょうか。



洒落た着こなしをしている方がいたり、

いつも会ううちに着物の好きなご友人が出来るかもしれません。

そんな自然な集まりは今までありませんでしたし、思いもかけず色々な広がりになるかもしれません。



私たち呉服屋も色々な形でお着物をお召し頂く機会をご提供しようと努力はしておりますが

業界の者の主催というと気軽にゆけないとおっしゃる方もおいでになります。

これはこれからの私たちのテーマの一つではありますが、

お召しになる立場の方たちが自然にそんな場を作っていかれることは

私たちにとっても、嬉しいことであります。



もちろん男性のみの集まりではありませんので、女性の方でも

「着る機会がない!」「とりあえず着物を着たいけれど、どこへ行こうかまだ決まっていない!」

そんな方は、ぜひ銀座まで足をお運び下さいませ。



      たきつけておいて申し訳ありませんが
      行きたいのは山々なれど、師走の呉服屋は暇無しなもので私は伺えないのです。
      お出かけされた方はぜひどんな様子か、教えて下さいませ・・

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11月5日

やっぱり着て楽しんでこそのお着物です!

10月の30日、秋としては少し暖かすぎるくらいに日でしたが

私どもの着物教室の春4月からのコースの皆さんが10月で一段落なので

天王洲のウォーターフロントの高層ビルの27階にあるレストランで

お食事会をしてまいりました。



むずかしく着るのではなく、楽しく着ることを

目標に春から皆さん頑張っておいででした。



始める前に、普段の生活にも気楽に着物を着ていたいとおっしゃっていて
最近ではご自宅や近所のお買い物にもお着物をお召しの方、

ご主人とのお出かけにも気軽にお着物をお召しになっている内に
ご一緒に ご主人もお着物をお召しになるようになられた方、

お友達とのお出かけやお芝居などにもお着物でお出かけになれる方、

お家でもお着物姿でいるようになって
家事やご用もお着物で過ごされる方、
(お食事会のお帰りには、ご主人がお迎えにおいででしたので
 きっとご主人も奥様のお着物姿が嬉しいことと思います。)

長年、私どものお客様で色々お着物お作りいただきながら
今まであまり着る機会があまり無く、
「これからはお着物を楽しむ番だわ!」と
張り切っておいでの方、

唱や踊りのお稽古を頑張っておいでで
お着付けもご自分でと一生懸命お稽古された方、

     などなど・・・・



皆さん着ていてとってとも楽しいと

お話しされていました。



着方を教わるのは勿論のことですが

そんな着ていて楽しいというお気持ちに気が付くことが

着物の教室の大きな目標だと思います。

着て楽しんでこそのお着物ですので、

それを一番感じるためには、楽に自分で着てみることではないでしょうか。



お出かけの時にお着物を着せていただいて

着ているあいだ苦しくて、帰ってきて着物を脱いだらほっとした・・・

残念なお話ですが、そんなお話も時々伺います。

(特に成人式で初めてお着物をお召しになって

 そんなお気持ちになられたという方も多いようです。)



最近では、お着付けを担当する美容室の着付師の方にも

着付け教室で、きれいに着せる着せ方は習って身につけていても

ご自分で普段お着物をお召しにならない方も多いのではないでしょうか。



衿元や帯結びなどもきれいにお召しになっていても

着心地が苦しかったり、楽でなかったらお着物の楽しみも

半分かもしれません。



肝心の腰紐がしっかりとした位置できちっと締めてあれば

帯をきつく結ぶ必要もなく、もっと楽にお召しいただけるはずです。



私の祖母も普段着物だけで生活しておりますが

けっしてきれいな着方ではないかもしれませんが

本当に楽にゆったりと着物を着ています。



普段ご自分でお着物をお召しになっていると

人に着せてもらうときでも、きついとかゆるいとか

具合を行ってちょうど良いくらいにお召しいただけますし

お人に着せるときでも、きれいなだけではなく

楽に一日中楽しめるようなお着付けが出来るのではないでしょうか。



普段の生活はお洋服が中心の現在ですので

そんなお着物を着たときの楽しさに気が付くまでには

どうしてもいくつかハードルがあるのかもしれません。



以前のように、お家の中でお婆さまから、お母様、そしてお嬢さんへと

自然と生活の中で受け継がれていたものが自然と少なくなってきておりますので

私ども呉服にたずさわる者として、以前にもまして色々なお役目を

果たしてゆかなければならないとも、あらためて感じました。



色々書いてしまいましたが、難しく書くより

なにより楽しんでのお着物です。

素敵なお着物姿の方が街の中にも沢山目に付くようになると

きっとそんな風に着てみたいと思う方も、増えるのではないでしょうか。



ようやく涼しくなってきて、

色々なお着物姿の方を拝見するのが楽しみな時期でもあります。

ぜひお気軽にお着物お召しになって下さい!

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