正藍冷染 その二
'2015-07-08 23:21:29')
こんばんは、玉川屋呉服店の石井貴彦です。
週末よりの「正藍冷染展」の
道具や、染めに添えるものなど
お品の事だけでない話を。
前年の秋に刈り取った藍の葉を
翌年の一月の藍寝せに向けて
柔らかくほぐしてやります。

使い込むほどに色の変わっている
棍棒のような写真は
その時に使う杵のような道具です。
一月に入ると、乾かしてあった藍の葉を
湿らせて、藁の間に挟み

河原から持ってきた石や、ブロックなどを重しとして乗せて
自然な発酵を進めてやります。
発酵が進むと、しぜんと熱を持ち、その暖かみでまた発酵が進み
ときおり、重しを降ろして、湿り気を加えたり、手がえしを繰り返し・・
「藍寝せ」と呼ばれる行程です。
春になると、藁の床より藍の葉を出し
うすに入れてついて小さく丸め
天日乾燥させて藍玉とします。

五月に入りますと、大安の日を選んで
「藍建て(あいだて)」を。

"こが" と呼ばれる木の桶に藍玉を入れ、
"楢の木灰"を加えてお湯を注ぎ、蓋をして、布で覆いをかぶせて
人工的には一切熱を加える事無く
初夏の自然の気温の上昇に任せて藍の発酵を進めます。

約ひと月程・・・藍の具合を見て、
6月の中頃の一週間ほどが、生地を染めるタイミングとなります。
木桶一杯分の藍で染められる分だけが
その年の染め。

藍の元気がなくなってきたら、今年の染めはそこまで、と
祭られた藍神様より許された分、という事となるそうです。
写真は、「伸子(しんし)」と呼ばれる
両端に張りの付いた、細い竹の棒です。

生地をピンと張るために
竹棒をたわませながら、両端の針で生地を差して使います。

本来なら、ベージュの竹の色をしている伸子ですが
永年の藍染めに使ううちに、深い色目に変わってきました。
藍玉、ちぢみ藍の種、こうした道具の一部も
お手にとってご覧頂けるように、ご用意しています。
「千葉まつ江 正藍冷染展」
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