正藍冷染
'2015-07-06 22:15:12')
こんばんは、玉川屋呉服店の石井貴彦です。
この金曜日、7月10日よりは
玉川屋呉服店にて「千葉まつ江 正藍冷染展」。
半月ほど前に染めの様子を拝見に工房に伺った時に
染められていたお品が、

玉川屋に届きました。

藍を発酵させる藍建ても、自然の気温に任せるままにとなりますが
家の裏にて藍の葉を育て、前を流れる川に降りて生地を洗い・・と
正藍冷染は、すべてが悠久の自然と共に、代々続けられてまいりました。
写真は、ぱらぱらと巻いたちぢみ藍の種が
30センチほどに成長した藍の葉です。
このままだと栄養を取り合ってしまいますので
年に一度の染めを終えた、6月の下旬に
間引いて、裏の畑に間隔をとって植え替えてやります。

植え替えた藍は、夏の終わりに刈り取りますが
その時に数センチ残した葉からは、また藍が成長して
もう一度、秋の初めに刈り取りが出来るそうです。
川の写真は、
染め上がり、乾かした生地を、
工房の向かいを流れる「二迫川(にはさまがわ)」で
洗う様子です。

着物は13メートル、帯でも6メートル
長い生地を端から端まで、岩に膝をつき、中腰の姿勢で
流れの中で丁寧に生地を洗ってまいります。

余分な藍を流し、また乾かして、また洗い・・
ひとつ、ひとつのお品に、何度もの繰り返しとなります。
紫色の割烹着を着ている写真は、一昨年の様子。

この時は、雨が少ない年で
本来なら長靴の足元当たりまであるはずの
川の水量もいつもよりずっと少なく
流れに落ちそうな位に屈みながらの、仕事でした。

セピア色の川の写真は、工房の隣の記念館に飾られている、
同じように二迫川で生地を洗う
先代の"千葉よしの"さんと、人間国宝にもなった先々代の"千葉あやの"さん、
のパネルの写真です。
生地を洗う、二迫川に降りるには
今は、2階分ほどもある急な階段を下ります。

先代の"よしの"さんが、宮城県の無形文化財に指定された時に
金属製の手摺りを、宮城県が設置してくれたそうですが
水に濡れると、生地もずっしりと重くなります。

そんな生地を持って、一日に何度もの
上がったり下がったりもまた大変です。
特別な仕事として・・・ではなく
日々の営みの中の一つとしてだからこそ
千葉家代々の女性の手によって
かわらずに、綿々と受け継がれてきた事と思います。
単にお品としてだけではない
千葉家の「正藍冷染」を
感じて頂ければ、幸いに存じます。
「千葉まつ江 正藍冷染展」
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