男の着物も楽しく
'2008-04-21 09:53:27')
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つれづれ
おはようございます、玉川屋呉服店の石井貴彦です。
先週末の土曜日には、お客様のお謡いの会を拝見してまいりました。
無地感に見える細い縞のお召しに、万筋のビロード地を濃紺に染めた羽織を着てまいりました。
![01.jpg](http://tamagawaya.weblike.jp/blog/images/20080421095134_m.jpg)
やわらかいしなやかな風合で少し光沢感のあるお召しの着物と、
羽織ってみるととても軽いビロードの生地の羽織は、
着ている自分も心地よい気分で出かけられる、この所のお気に入りの組み合わせです。
その前の週の「ご奉仕市」の時には、ウールの着物で
会場の東京美術倶楽部1階から4階まで一日中動き回っておりました。
![02.jpg](http://tamagawaya.weblike.jp/blog/images/20080421095242_m.jpg)
着心地はもちろんそれぞれで、
ウールから絹物の着物に替えてみると、やっぱりその軽さを感じますし
慌ただしく動かなければならない時には、気兼ねのしない着物が安心でもあります。
着物は、決まり事が多いようにも思われがちでもありますが
じっさいは、やはり着て楽しむ物でもありますので
その時のご自分の感覚や気持ちで、その日の着るものや取り合わせをチョイスするのが
楽しみでもありますし、着ている時の気分もしっくりときます。
お洒落をして、 あらたまった気持ちで、 気軽に
作業着や仕事着の気分で、 寒い日、暑い日・晴れの日、雨の日、
シックに着たい時、 ちょっと目立って着たい時、
ちょっとしたこだわりや、自分なりの想いを持って着てみて下さると、
お召しになればなるほどに、
自分らしい着こなし方のスタイルが決まってくるのではないかなと思います。
もちろん基本のルールはあります、
それも、" ルールに縛られる" と思うのではなく
"長い間に培われて出来上がってきたルールにのりながら
ご自分の感覚を自由に取り入れてゆく" それくらいの思いでいて下さると
何でもありの着こなしではなく、 限られた中で自分らしさを表現してゆくような
着物ならではの " 凛 " としたお洒落がきっと楽しくなってくるはずです。
文章にしてしまうと、ややこしい書き方になってしまいましたが
普段の洋服の時のお洒落の仕方とはまた違う、
気軽にお着物を着ていって下さるうちに
着物ならではの楽しみ方やお洒落が、きっと見つかってくるのだと思います。
いままでは、夏の浴衣のシーズンにきてみて
「着物も良いかな」と思って、
秋から男物を着始めてみる方が多かったような気がするのですが
今年は春からお着物をスタートして下さる男性の方が増えておいでになりました。
着始めた方にご感想を伺ってみると、
思っていたより自由に楽しめるし、着心地も着付けも楽で、
色柄のある女性の着物とはまた違う半衿の色一つなどのちょっとしたお洒落を
自分で色々考えるのが楽しくて・・・
着る前に「着物ってこんな感じかな」と思っていたことと、
着始めてから感じることがずいぶん違う、とよく伺います。
着ていただいて見てこそ楽しいのは、男性も女性ももちろん一緒と思います。
春から初夏へのこの季節は、お着物でのお出かけにも楽しい時期です。
是非お気軽にお召しになって、お楽しみ下さいませ。
ちなみに、無地に見える万筋にビロード地の羽織の裏には
こんな羽裏が付いております。
![03.jpg](http://tamagawaya.weblike.jp/blog/images/20080421095307_m.jpg)
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