すくい織り
'2010-02-25 23:16:26')
こんばんは、玉川屋呉服店の石井貴彦です。
写真は、すくい織りの名古屋帯です。


一段ずつ緯糸(よこいと)が入ってゆくのではなく
柄の部分だけ、糸が行ったり来たりしながら
模様を表現してゆきます。
紋紙を使って織ったり、染めた糸で織り出す
通常の織物と違って、一つ一つ絵を描くように
柄が織り出されてまいりますので、
同じ図案を使ったとしても、
それぞれのお品がみんな違う趣をもってまいります。

写真のお品は名古屋帯になりますが
柄行と共に、品格のあるその織り上がりから
紬やお召しの織りの着物から、小紋、江戸小紋、色無地、付下げ、まで
幅広い取り合わせとコーディネートがお楽しみを頂けます。
また、すっきりとした織り上がりの地風は
袷の着物にはもちろん、
単衣のお着物にも締めやすいお品となります。
染め物だけではなく、
一つ一つ丁寧に織り上げられる、こうした織りの品についても
玉川屋で色や柄を誂えたり、
お客様のお好みに合わせてお品を誂えてまいります。
右の写真は、
以前に織った事のあるすくい織りの帯の図案です。
(本来は袋帯の図案であったのですが、少し柄をすっきりさせて名古屋帯に織り出しました)

丸華紋の図案は気に入っていたので、
配色を変えて新しい帯をと思い機屋さんと相談して
グリーン系の色合いで、織り出す事としました。
グリーンの濃淡の配色の一つのイメージが左の写真になります。
ベースになるグリーン系、そしてアクセントになる赤みの色、抑えた光沢のある金糸、
大まかな配色のイメージを決めてから、じっさいに詳細な配色を考えます。
沢山ある色糸の中からある程度色を絞り、最終的にそこからの数色を選びます。

グリーンの色味は写真の6色の中から
黄緑味の2色を除いて、4色を選んで織ってもらうつもりです。
赤みの色は、織り元から送ってもらった糸が
思っていたより黄味があったので、もうすこし赤の印象で配色をし直します。
この帯の中には、
赤味があまり強く出るとその色に全体が引っ張られてしまいますので
あくまでもアクセントではあるのですが
逆にその色合いで雰囲気がずいぶんと変わってきますので
とても重要な色使いとなります。
織り上がると、
季節、格、着物の色合い・・・幅広くお締め頂きやすい
良い帯になるはずです。
配色を決めて、実際に織り上がるまでには
今しばらくの時間がかかりますが
洒落感と、品格と、すっきりさ、
それぞれを兼ね備えた帯を楽しみにしていて下さいませ。
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