塩沢お召しの糸
'2008-03-14 16:09:29')
カテゴリタグ:
つれづれ
こんにちは、玉川屋呉服店の石井貴彦です。
来週の土曜日には、越後から塩沢お召しの機屋さんに
玉川屋のお店に来てもらい、織物のお話をしてもらおうと思います。
ご案内も、< こちら > でしております、
ご参加も無料ですので、お気軽にお遊びにおいで下さいませ。

(玉川屋の店の中で致しますので、おいでの御都合のよろしい方は
お名前や人数などメールにて、お知らせを頂ければ有り難いです。)
こちらからメールにてどうぞ
織りの着物には「紬」と「お召し」と呼ばれるお品がありますが
「名前は聞いたことがあるけれど、どう違うの?」とお店でもよく聞かれます。
今回は、その「お召しと紬」をテーマの一つに、話を伺う予定です。
当日のお話の様子は、HPでもまたご紹介をいたしますが
お時間がございましたら、お茶でも飲みにお遊びがてら、是非おいで下さいませ。
「紬」と「お召し」は見た目も同じような絣の柄でもありますので分かりにくいのですが
同じ織りの着物ではありますが、その糸づかいが違ってきます。
大きく分けると、「紬」は真綿から紡いだ節のある糸を使いますが
「お召し」は染め物と同じような節のない生糸に強い撚りをかけて生地におります。
そのため、光沢感や地風などずいぶんと違ってまいります。
特に糸の部分をご覧頂くと、とても綺麗な光沢があることがお分かり頂けることと思います。

下の写真は、塩沢お召しの絣糸ですが、糸は縞々の模様になっています。

この縞々の糸を、縦と横で合わせて織ってやると
下の写真のような十字の絣となって織り上がります。
今月、玉川屋に沢山お揃えをしております本塩沢は、
そのお召しの地風になります。
光沢のある生糸に強い撚りをかけて織り上げますので
独特のシャリ感のある軽い地風と、綺麗な色の映りが
他のお着物にはない着心地と着姿をお楽しみ頂くことが出来ます。
シャリ感のある地風は、糸に強い撚りをかけてやることによって
生地が縮緬のように凹凸を持って縮むことでその独特の地風が出てきます。
実際に織る途中は糊で固めて織ってゆき、
織り上がってからお湯の中で糊をおとしてやることで
糸の撚りが戻り、生地にシャリ感が出てくるのです。
糸を染める工程や、織る工程もさることながら
この最後の糊落としや整理の工程で地風の善し悪しがきまる所もありますので
一つのお品が、着やすくおり上がるためには、色々な手の技の積み重ねでもあるのです。
アップ→ 
上の写真は、
織り上がりたての平たい生地の状態(右)と、
糊を落として糸の撚りが戻りシャリ感のでた状態(左)、です。
ずいぶんと生地の幅が違うのがお分かりになりますか。
その分が生地の地風のデコボコになり、さらりとした風合いを作ってくれるのです。

写真ではその風合いがどの程度までお伝え出来ているか分からないのですが
実際に、手で触って下さると、全然違う手触りの生地になっています。
前にも書きましたように、「本塩沢」というとそのお召しの風合いの塩沢を呼びます。
ちょっとややこしい話ではありますが、その「本塩沢」とはまた別に「塩沢紬」もあります。
節のある紬の糸を使い、いわゆる普通の紬のような地風におり上がった塩沢の織物が
「塩沢紬」となります。
お召しになる時には、そんな名称がどう・・ 糸づかいがどう・・
というのは、実際あまり関係なく、ご自分のお好みや、時期や陽気に合わせて
楽しくお召し頂ければよいのですが
同じ塩沢なのに色々な呼び名があったり、ラベルが違ったり、と
「前からちょっと期になっていて・・・」という方も少なくないようです。
自分の好きなお品の事を、もっとよく知ってみると
着る楽しみが、また一寸ずつ深くなってくることと思います。
お出かけにも楽しい季節、春の趣でいっぱいとなりました玉川屋のお店に
是非お気軽に、お遊びにおいで下さいませ。
お待ち致しております!
本塩沢は、単衣のお仕立に特にお勧めのお品です。
単衣の着物というと、6月、9月と言われますが
ご普段にお召しならば4月や5月でも、
「もっと軽い気分で着物が着たい・・」
ご自分がそんな風に思った日が、袷から単衣の衣替えの日と思います。
そんなお召し方が楽しい本塩沢、トークショーでも「衣替え」を
もう一つのテーマにお話をお願いしております。
今の季節を楽しみたい・・玉川屋のホームページへは、こちらから