八掛の染め みっつ目
'2016-03-07 21:39:38')
こんばんは、玉川屋呉服店の石井貴彦です。
数日前の八掛の染めのお話をもう少し。
無地や暈かしの八掛は
引き染め屋さんや無地染め屋さんにて染めてもらいますが
八掛を ワンポイントのお洒落のアクセントとして楽しむ時には
模様師さんや刺繍屋さんに柄をあしらってもらう事もあります。
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鉄紺の地色の写真は、
縮緬ビロードの生地をお好みのお色目でお染めした
無地調のお洒落着。
ちらりと返る裾の端に、友禅でワンポイントの鈴の柄を染めました。


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錆(さび)朱の地に転々と模様が並ぶ八掛地は
上前の衽と身頃の八掛に
散歩しているような猫の足跡を染めてみました。

染めの技法は、小麦粉を防染糊として使う「一珍染め」
アップでご覧になると分かるのですが
微妙に糊がひび割れたところに、地色が差し込み
温かみのある柔らかな雰囲気の染め上がりです。

猫ちゃんの好きなお客様の
さりげなく、猫のテイストを楽しみたい・・っていう
リクエストにお応えしました。
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極型の菊尽くしの柄の江戸小紋。
細やかな柄の江戸小紋は、無地の八掛を付けると
白い胴裏との境目が表に移りやすいので
表の地色に合わせた、暈かしの八掛を染めてお付けします。

白場にも、色の部分にも、乗った柄が綺麗に映るように
金の括りの糸目の線で扇を描き、さりげなく色を挿しました。

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もう一つ、臙脂の色は、
タイガースファンのお客様。
いかにもって感じにならないよう
でもクスリと笑えるような・・・そんなイメージ
張り子の虎に、タイガースの縞の帽子。

どんな柄が良いか、アイデア出して
色々考えてみるのも楽しいですし、
いざお召しになってみると
八掛の裾は意外と他の人から見えるものです。
新しいお品におつけするのも良いですし、
お持ちの無地調の紬などを仕立て直すときには
こんなお遊びも、きっと楽しい事と思います。
どうぞお気軽に、ご相談下さい。
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