夏物の白
'2009-05-13 23:33:52')
こんばんは、玉川屋呉服店の石井貴彦です。
玉川屋のお店の中の様子をホームページでご紹介しております
「店内風景」のページでも、夏物の頃になるとよく書かせて頂くことが、
着物に移る襦袢の「白」や、 帯に映る帯芯の「白」 です。
反物自体をご覧頂くのと
実際ににお召しの時の白い襦袢が入った時とでは
色や柄の映り具合も違ってまいります。
今日の店内風景の、
お店に入ってすぐの左手のステージにかかる
立て絽の粋紗の着物、
反物のままではこんな感じです。

左側の生地が2枚重なった部分と、右の一枚の部分でも
下の敷き紙が淡く映って違って見えます。
下に麻の襦袢を置いてみるとこんな感じです。

下に置いてしまうと、実際の透け感が分かりにくいかもしれませんが
お召しの時の様に立ててご覧下さると、
生地が付いたり離れたりにあわせてのしぜんな涼感が浮き立ってきます。

こうしてご覧になると、
それぞれの映り具合もお分かり頂けるかと思います。
お気に召した着物を、鏡の前で当ててご覧になる時も
反物のままだけですと、下にお召しの服の色や柄も透けて見えてしまいますが
下に白い襦袢地を当てて着装してみると
お召しの時の本来の、色の涼感や、雰囲気がお分かりを頂けます。
「白」が入ると言うと、濃い着物の色に、襦袢の白が映る・・
というイメージがすぐに浮かびますが
もう一つ、白が当たることで
柄の薄い色の部分がより綺麗に、はっきりと浮き立ってくることも
夏物の涼感のポイントになります。

麻の生地の京紅型の夏帯ですが、
お太鼓の柄の半分にだけ白い芯を当ててみました。
地色も淡く涼感を持って見えますが、
柄の雲取りの部分はよりすっきりと、糸目の白もはっきりと、
挿し色は鮮やかに綺麗に映るのがお分かり頂ける事と思います。
(デジカメで撮っていると、コントラストが少しはっきり目に出ておりますが
実際のお品はもっとやわらかな涼感の雰囲気になります)

麻の生地ですので、絽目のように生地の透け感が出過ぎませんので
軽快感、涼感を持ちながら、春先から盛夏を通して秋口まで
幅広くお締め頂ける帯になります。
単に、夏物だけを楽しんで頂くと言うよりは
趣きのはっきりとした、夏の薄物を通じて
日本の着物の魅力自体を再発見!
そんな玉川屋の「なつもの展」であればと思っております。
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